川の流れのような曲線とその間に塗られた美しいグラデーション。手描きの絵をスキャナで取り込みコンピュータを使って彩色しました。パレットで色をつくるように、一色一色を決めながら塗っていく根気のいる作業の末完成したのは、色の美しい素敵なコンピュータアートです。

高学年平面作品-コンピュータアートに挑戦「曲線とグラデーションで」

作品イメージ
【用具材料】
画用紙(A3より少し大きいもの)・A3トレーシングペーパー・輪ゴム・紙帯・上質紙(メモ・スケッチ用)
鉛筆・油性黒マーカー・コンパス
4つ切り色画用紙
彩色時の使用ソフト  Adobe Photoshop Elements

【制作手順-14時間 対象-6年生】
1.テーマを決め、それから連想される事柄をメモする。
2. おもしろい形、お気に入りの描き方を資料から探し、スケッチする。
3. 画用紙にコンパスを使って直径8 cm 、6 cm 、4 cm の円を描く。
4. メモやスケッチを参考にして、円の中に、絵を描く。
5. 円の外に等間隔に曲線を描く。
6.できた絵にトレーシングペーパーを重ねて黒の油性マーカーでトレースする。
7. 練習用ファイル1 を使い、コンピュータ上で明度や色相を少しずつ変化させながら色を塗る練習をする。
8. スキャナで取り込んだ絵の曲線部分に少しずつ色を変えながら色を流し込み、グラデーションになるように塗る。
9.絵の部分に自由に色を塗る。
10.印刷された絵を色画用紙に貼り、周りに飾りを描く。
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制作過程写真解説


テーマを決め、それから連想される事柄をメモする

おもしろい形、お気に入りの描き方を資料から探し、スケッチする

画用紙はA3より少し大きいものを用意した。

画用紙にコンパスを使って直径8 cm 、6 cm 、4 cm の円を描く。

メモやスケッチを参考にして、円の中に、絵を描く。

等間隔に線を描くため、鉛筆を3本束ねた。

できた線の間隔に合わせて次の線を描くことで等間隔の線ができる。

トレーシングペーパーを重ねて、油性マーカーでなぞる。

トレースの終わったトレーシングペーパー

コンピュータでの作業

カラーピッカーを使い、少しずつ色を変えながら塗る。

スキャン直後の作品

グラデーションから塗る。

グラデーションで周りが塗れたら、絵を塗っていく。

四つ切り色画用紙にプリントアウトした作品を貼り、模様を描いた。

補足説明

・ペンタブレットがあるとはいえ、絵をコンピュータで描くことは大変難しい。そこで、手描きの絵をスキャナで取り込み、彩色のみコンピュータを使っている。
・トレーシングペーパーでトレースする必要があるのは、消しゴムの後や汚れ、筆圧の違いによる線の濃淡などの情報をスキャナーで読み取る時にできるだけ排除したいためである。
・トレーシングペーパーより少し大きな画用紙(4つ切り画用紙を切断)を用意したのは、トレースの時、トレーシングペーパーの端まで線を描かせるためである。さらに、安全策として、スキャナで読み取るとき、トレーシングペーパーより若干小さめに読み取ると線が途中で切れていることが少なくなる。
・スキャナは、モノクロ2階調で読み取り、「イメージ→モード→RGBカラー」でフルカラーが扱えるように変更してからAdobePhotoshopElements のファイル形式保存する。
・コンピュータでのグラデーションというほぼ直線的なものか円形かに限られる。ここでは、グラデーションの形をもっと自由にしてみたかった。そこで、等間隔な線で背景を区切り、そこに色を少しずつ変えて塗ることにより、様々な形や向きのグラデーションを作ってみた。ここには2つのポイントがある。
・ ひとつは、等間隔な線である。この間隔は難しく、広すぎるときれいなグラデーションにならないし、狭すぎると塗りにくく時間がかかる。授業で行うためには、ある程度作業に掛かる時間もそろえておきたいところである。そこで、鉛筆3本を紙帯で巻き、それを輪ゴムで留めた物を使うことで、線の間隔をクラス全員ほぼ同じにすることに成功した。
・二つめのポイントは、コンピュータ上で色を変化させていく方法である。自由に色を作ることのできるカラーピッカーであるが、カラーピッカーを出したままにできない制約がある。そのため、「カラーピッカーを出す」→「色を決める」→「カラーピッカーを閉じる」→「色を塗る」→「カラーピッカーを出す」という作業を繰り返すことになる。大変面倒だが、線のとぎれの修正と保存以外は、この操作だけで絵が完成するので、子ども向けとはいえないAdobePhotoshopElementsも比較的とまどいなく扱うことができる。
・画用紙に絵を描く前に円を描かせるのは、その中に絵を描くというより、背景と絵との割合を大まかにとらえさせるためである。今回は背景のグラデーションも絵の大きな要素なので、背景部分が少なくなりすぎるのを防ぐ意味が大きい。
・ 絵はそれぞれを重ねながら描くと、その部分に背景が無くなる。あるいは、背景が小さく区切られる。そのためそこにはグラデーションの背景を描く必要がなくなるので、より作業が簡単になるので好ましい。うまく重ねられない場合は、円をそのまま残した方が良い。反対に、うまく重なっていれば、円は必要なく、円からはみ出しても良い。
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