彫り進み版画では、同じ紙に何度も刷りを重ねていきます。この時、位置合わせが正確にできないと、手ぶれ写真のような作品になります。思いがけず刷りのずれが面白い効果を生む場合もありますが、正確に重ねることで表現できる美しさも大切にしたいものです。このページでは、彫り進み版画の位置合わせを助ける用具「見当板」を自作する方法を説明しています。

役立つ授業のヒント-見当板を自作する

色とり鳥
使用イメージ
【刷りの位置合わせ】
版画の刷りにおいて、位置合わせがひとつの難関である。そもそも版木と刷り紙では、刷り紙の方が大きいので、重ねようとすると版木が見えなくなってどこに紙を下せばよいかわからない。そこで、位置合わせのための用具が必要になる。小学校では見当紙を使うことが多い。
【見当紙】
見当紙には、刷り紙と同じ紙を使う。見当紙に必要なのは、刷り紙と同じ大きさであることだけなので、多少汚れが付いていても良く使いまわしができる。使い方は、見当紙のまん中にインキの付いた版木をのせ、見当紙に刷り紙を合わせるようにして、版木に下す。こうすることで、刷り紙のほぼ真ん中に刷り取ることができる。
【見当板】
彫り進み版画のように何度も刷りを重ねるような場合は、できるだけ位置合わせを正確に行いたい。そのような用途には、見当板を用いるとよい。見当板とは、版木と同じ厚みのL字の板に、2箇所のくぼみを設けたものである。ここに紙を合わせることで、かなり正確に位置合わせができるようになる。見当板は版木と同じ板があれば自作できる。

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見当板の自作

〇〇01
1.L字に木取りをする
〇〇02
2.カッターナイフで板を切る
〇〇03
3.1枚の板から見当板が2つ取れる
〇〇04
4.刷り紙の余白を調べる
〇〇05
5.この版木と刷り紙では、縦横7mmと10mmの余白がある
〇〇06
6.見当板に余白分の線を引く
〇〇07
7.角の部分を彫刻刀で少し彫って
〇〇08
8.紙の引っ掛かりを作る
〇〇09
9.カギ見当と引き付け見当の2つの凹みを作る
〇〇10
10.使い方は、インキの付いた板を見当板にセットし、
〇〇11
11.カギ見当で紙を押さえ、引き付け見当に合わせる
〇〇12
12.2箇所を押さえたら、紙を板に下していく

補足説明

・見当板を切るのは電動糸鋸やのこぎりでも構わない。できるだけ真っ直ぐに切りたかったので、ここではカッターナイフを使った。4mm厚程度であれば、何度かカッターナイフを行き来させることで切ることができる。
・刷り紙の余白を測って、余白が均等になるような見当板を作ったが、余白の多少を気にしなければ、大きさの違う刷り紙でもこの見当板を使うことができる。
・カギ見当や引き付け見当に紙を合わせているうちに、紙がインキのついた板に接触してしまうので、見当と反対側を友達に持ち上げていてもらうと良い。


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