鳥も白、花も白、そして文字の色もまた白、白だけを使った卒業式の壁面掲示です。紙に切り込み入れて折ったり、山折や谷折で凹凸をつけたりして、陰影が出来るようにして、鳥や花の形がはっきりと表現されるように工夫してみました。
材料と制作手順
【用具材料】
カラーボード(スチレンボード) 白 45cm×45cm×0.5cm 文字数分
作例では、 3×6版(180cm×90cm)のものを切り分けて使用
文字型紙「卒業おめでと」と「う入学」をそれぞれ915mm幅に拡大したもの
白マーメード紙8切り 10枚
鳥の型紙を普通紙に印刷したもの
花の型紙を印刷した白上質紙厚口 作業人数分
装飾作業用の完成イメージ
【制作手順】
1.カラーボードを45cmの正方形に切り分ける。
2.拡大した型紙に沿ってカッターナイフでカラーボードを切り、文字を作る。
3.白のマーメード紙の上に鳥の型紙を重ね、アートナイフやはさみで切る。
4.折り線を付け、立体的に鳥の各パーツを折る。
5.羽の向きを少し変えながら、鳥の各パーツを接着する。
6.花の型紙通りにアートナイフやはさみで切る。
7.切り離してから、折線に合わせて紙を折る。
制作過程
材料-カラーボードを45cmの正方形に切り分ける
ボードの中央に拡大した文をテープで留める
カッターナイフで切り取っていく
文字が切り抜けたところ
他の文字も同様に切り抜く
裏側から三角の紙を貼り付ける
三角の紙は押しピンを刺す場所になる
型紙を上に白マーメード紙を重ねアートナイフで切る
はさみで外側を切り取る
型紙の上から細いものを強く押し当て折り線を入れる
折り線に従って折り目を入れる
折りを入れた各パーツ
各パーツを接着して鳥の完成
内側の切り込み線をアートナイフで切る
外側の線をはさみで切る
切れた後、折線に従って起こす
花の完成
文字と上部の飾りを付けたところ
アーチ型に花を飾る
アーチ型はひもと画鋲の簡易コンパスを使って
完成
補足
・基本的に白だけを使った装飾である。紙に切り込みを入れ、それを折って紙を立てることにより、陰影が出来、花や鳥の形がはっきりと表現される。白だけでなくグレーを入れてもおもしろい。
・鳥や花に合わせて、文字も白で表した。文字用の材料はカラーボードを使った。
・カラーボードはその名の通り、いろいろな色がそろう5mm厚のスチレン製の板である。3×6版というのが、180×90cmの大きさで、1枚3500円程度で市販されている。小さいサイズもあるが割高になるので、3×6版を利用した。文字の大きさを45cm×45cmとしたのは、無駄の出ない大きさだからである。
・文字の型紙は、A4サイズである。これを拡大機の915サイズに拡大すると1文字35cm程度になる。これを45cm×45cmのカラーボードの真ん中に貼れば、周囲に5cmの枠ができる。
・同じ字体がそろうほうが便利なので、合わせて入学の文字も掲載した。
・カラーボードに似た材料に、スチレンボードの両面に紙をコーティングしたものもある。白の場合は一見すると同じもののようにみえるが、紙の分だけやや切りにくく、スチロールカッターなどの使用は向かない。必要に応じて使い分けると良い。
・カラーボードは弱いので、傷が付き易い。このため、紙を貼ってそこに押しピンを刺すようにした。
・花や葉は、はさみやアートナイフ、カッターナイフの練習や確かめとして、子どもたちと制作するのもいいだろう。中学年で1時間~2時間程度確保すればできる。型紙を直接上質紙に印刷したので、線がなるべく表に出ないよう、印刷面が掲示するときには、裏になる。
・装飾時、アーチを描くように花を留めるために、画鋲と紐を使って簡易コンパスを作り、それを使った。
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