いろいろな技法を経験していると、自分の作品に活かすことができて豊かな表現につながることがあります。そこで、このページでは、知っておきたいえのぐの技法を取り上げたいと思います。えのぐの技法というとスパッタリングや吹き流しなどが良く知られていますが、ここではモダンテクニックにこだわらず、しかも特別な準備が不要な筆だけでできるえのぐの技法をいくつか紹介します。
筆の使い方はひとつじゃない
絵筆の使い方はどのように指導されているでしょうか。筆についた余分な水を筆洗やタオルで取り除いたり、筆先を揃えたりといった基本的なえのぐのや絵筆の使い方を教えることは大切なことです。そして基本に忠実なのは悪いことではないのですが、基本を知った上で、そこから逸脱してみることで、新しい表現の可能性も生まれてきます。そこで、基本的な使い方がある程度身に付いた後に、こんな方法もあるよといろいろな技法を紹介してみるのはいかがでしょうか。
技法を活かせる場面
技法を活かせる場面はいろいろあります。背景用に用紙に色を付ける場面で使うこともできますし、いろいろな技法を使って模様の付いた用紙を作りそれを切り貼りして作品にすることもできます。もちろん、直接、いろいろな技法を使いながら絵を描くこともできます。
基本的な塗り方だけでは単調になりがちですが、技法を知っていることで、自分のイメージに合った描き方を工夫することができるのではないでしょうか。
筆だけでできるえのぐの技法
ここからは筆だけでできるえのぐの技法を紹介したいと思います。
筆跡を活かす
筆を動かした跡は意外によく見えるものです。この筆跡を活かして、向きを変えたり点を打つように塗ったりすることで変化を出すことができます。
にじませる
わざと水を多めにしたり、用紙にあらかじめ水を塗ったりすることで、えのぐをにじませることができます。2色以上を使うと用紙の上で混ざり合います。
かすれさせる
えのぐの溶く水の量を少なくしたり、筆に付いたえのぐをへらしたりして、かすれさせることもできます。かすれると薄く色が付くので、色を重ねていくときにも使えます。
筆先の形を変える
紙に押し付けたり、筆先を曲げたりして、筆を使うと面白い模様が描けます。
とばす
えのぐをとばすと細かい模様ができます。とばし方によって違う模様ができるのも面白いところです。(下右の写真は筆を振ってできるものですが、周りに飛び散らないように箱の中などで行う必要があります)
筆だけでできるえのぐの技法を動画で解説
ここまで説明してきた技法を実際に行いながら動画で解説しています。ぜひご覧ください。
コメント
すごく参考になりました!
ありがとうございます♪
コメントありがとうございます。参考になったとのこと良かったです!