手の形をなぞって描いて、それが鳥の翼になります。黒の色画用紙に混色した色を思い思いに塗って、色とりどりの鳥「色とり鳥」ができました。
注)実践に当たっては注意して頂きたいことがあります。ページ下赤字の部分を参照ください。
色とり鳥の題材概要
【用具材料】
絵の具 はさみ のり
4つ切り色画用紙(黒)
4つ切り画用紙(白)
ストロー スポイト スポンジ
【制作手順-6時間】
1.画用紙に手の形をとり、彩色する。(2時間)
2.手の形を切り取り、鳥にする。(1時間)
3.ちばしや目、鳥の飾りを作る(1時間)
4.白画用紙に空の色を着け、木を描く(1時間)
5.画用紙に鳥を貼り、周りの様子を付け加える(1時間)
色とり鳥の制作過程
黒色画用紙に手の形を鉛筆でなぞる
グー(1)と指先を伸ばした形(1)、すべての指を広げた形(2)をなぞる
色まぜしながら、いろいろな色でぬる
同じ色を別の所に塗る場合は同時進行で塗る
周りに黒い部分を残して切る
貼り合わせて鳥の形に
くちばしや目は残っている紙に絵具で塗って切る
飾りも作って鳥の完成
白の画用紙にスポンジでたたくようにして空の色を着ける
色を変える場合は少し重ねるようにすると色が紙の上で混ざる
スポイトで絵具をたらし、ストローで吹く
筆で枝をのばしたり、幹を付けたしたりして木にする
画用紙に鳥を貼る
周りの様子を考えて描いて貼っていく
完成作品
完成作品
完成作品
完成作品
色とり鳥の詳細
・混色しながらたくさんの色を作り手形の中を塗っていく題材である。鳥の形を手形の組み合わせで作るので形を描くのが苦手な子も鳥が描ける。(注-下赤字参照)
・一色作って一か所塗るのではこの課題のように塗る面が多いと完成に時間がかかる。一色作ったら同じ色にしたい部分を数か所塗るようにしたい。4つの手形を同時に進行するとよい。
・用紙が黒なので、白をまぜるときれいに発色するが、「赤+黄+白」のようになって、3色の混色となり初めての混色の学習には難しいかもしれない。もちろん白を使うと明るくなることを伝えても構わない。
・手形で作った鳥が飛ぶ空をイメージして、スポンジでたたくようにして色を着ける。何も指導しないと青い空ばかりになるので、夕焼けの色や曇り空、夜空、オーロラなど空の色にも様々な色があることをイメージさせておくといろいろな空ができる。
・木はスポイトで垂らした絵具をストローで吹き広げて枝にした。筆でそれを結んで木の幹にすることができる。
・鳥や周りの様子はすべて黒い色画用紙に描き、黒い部分を周りに残しながら切り取った。こうすると、黒い部分が輪郭となり絵が締まって見える。
注)絵に表す活動では自分が描きたいものを考えるのが本来なので、本題材のように鳥を描くとしても子ども達が好きな形の鳥を描かせるのが良いと思います。ただ児童の実態によっては絵に苦手意識があって思うように形にできない場合もあります。そのような場合には、手の形で絵が完成する本題材は、自信を得て、図工に対する苦手意識を軽減するお役に立てるかもしれません。このように本題材はやや特殊なねらいを含んだ題材ですので実践される場合はその点を踏まえてご活用ください。
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