授業ネタ オリジナル題材で陥りがちな問題点

オリジナル題材 記事

 このページでは、教科書題材以外の題材ネタとか題材アイデアとか呼ばれるオリジナル題材を実践する場合に気を付けておきたいことを取り上げてみます。当サイトでも、オリジナル題材をいろいろとご紹介していますので、これらの題材で授業される場合にも参考になるかと思います。

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動画で解説

このページの内容を動画でさらに詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

1、題材を作品で選んでしまう

 ひとつ目は、オリジナル題材を選ぶ理由に関することです。常識的に考えれば、子ども達の実態や地域の特色などを考慮して、教科書題材より別のオリジナル題材で学習する方が、子ども達の資質能力を向上させることが可能だと考えて、題材の入れ替えが行われるというところでしょうか。

 そうであれば何も問題ありませんが、中にはそういう理由ではなく、単におもしろそうとか、見栄えの良いものが出来そうとかいう理由でオリジナル題材を選ばれる場合があります。参観日だから差がつかない作品にしようとか、作品展用にみんなが上手にできあがる作品にしようとかいう感じです。

オリジナル題材

 このような題材の選び方は、子どもを見るのではなく、作品を見て選んでいると言えます。作品を中心に題材を選ぶと、子ども達の発達段階にあっていなかったり、育てるべき資質能力を考えていなかったりする危険性があります。題材選びの出発点が作品というのが絶対にダメだという訳ではありませんが、その題材が子ども達の実態や育成する資質能力に適しているかを十分吟味する必要があると思います。

2、制作手順で分かった気になる

 ふたつめの問題は、オリジナル題材の意図が伝わりにくいことが挙げられます。題材の開発者は、目の前の子ども達を見ながら、彼らに何が必要なのかを考え、最善と思われる方法を選んだ結果、その題材に至っているのだと思います。しかし、その思いのようなものを伝えるのは難しいので、実際には、わかりやすい題材の流れや制作手順といった活動内容を中心に伝わっていくことになります。

 そして、受け手側は制作手順を見て、その題材を分かった気になる危険性があります。確かに、制作手順がわかれば作品をつくることができるかもしれません。しかし、なんのためにその題材が必要なのか、目の前の子ども達のためになるのかなど、制作手順だけではなく題材の根幹に関わる部分をしっかりと理解しておく必要があると思います。

3、バランスが悪くなる

 みっつ目はバランスが悪くなりやすいことです。例えば絵に表す題材は繰り返し学習するけれど、造形遊びの学習機会はほとんどないなどということが起こりがちです。これは、オリジナル題材が持つ特性に起因する部分と、それを使おうとする指導者に起因する部分の、2つが原因で起こると思われます。

 まず、オリジナル題材自体の原因ですが、ネット上の情報にしろ、人づての情報にしろ、情報には偏りが生じます。例えば、絵に表す題材の情報はたくさん手に入れることができても、造形遊びの題材は見つかりにくいといった具合です。たくさんあるものが目に留まりやすく、実践もされやすいので、両者の差はより一層広がっていくことになります。図工には、造形遊び、絵、立体、工作、鑑賞の5つの内容がありますが、オリジナル題材が特定の内容に偏っていることには、注意しておく必要があります。

 もうひとつの指導者側の原因ですが、これは好みが大きく関係します。多くの情報の中から、目に留まる題材、実践したくなる題材は、自身の好き嫌いが反映されます。こうした題材を取り入れれば取り入れるほど、全体のバランスは偏ってきてしまいます。

 教科書は5つの内容をバランスよく構成してありますが、そこにオリジナル題材を実践する際は、全体的な内容のバランスを崩すことにならないかを考える必要があります。


では、まとめです。

 オリジナル題材は、子ども達の実態に合致するなら、とても有効なものになると思います。反面、陥りがちな問題点もあります。下記の3つの点に気を付けながらオリジナル題材を効果的に取り入れていただければと思います。

オリジナル題材を実践する上で気を付けること

1.作品重視で題材を選ばないこと
2.題材の制作手順だけで題材を理解した気にならないこと
3.内容のバランスが偏らないようにする

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