鉛筆はだれもが使う筆記用具ですが、単なる文房具ではなく、とても多彩な表現が可能な画材でもあります。美術の基礎を養うデッサンや風景や人物を写し取るスケッチなどに活用されるのはもちろん、美術品として鑑賞される鉛筆画も数多く存在します。
そこでページでは、この鉛筆を取り上げ濃淡や線の重なりなどを使いながら、面を塗り分けていく短時間で実施できる題材をご紹介します。
制作方法と指導の参考になるポイントを動画で解説
このページの内容をさらに詳しく動画で解説しています。実際に作品を作っていく様子もご覧いただけます。
題材について
【用具材料】
・画用紙 135×135mm
・鉛筆
・マーカー
【活動時間－2時間 対象－5年6年 又は中学生】
１.マーカーで区切った形の中を鉛筆で塗る（2時間）
【めあて】
鉛筆の濃さや重なりを工夫して形を塗り分ける
【評価】
鉛筆の濃さや重なりを工夫して、塗り分けることができたか。
基本的な技法
鉛筆は、HBとか２B、４Bといった濃さの違うものを使うだけで、変化を楽しむことができます。
線を重ねることで、陰影を表現できますが、線の形によって印象が変わります。また、面を塗る場合、鉛筆を寝かせて塗ると柔らかい印象になりますが、指やティッシュでこするとさらになめらかな表現が可能です。
準備
事前準備として、正方形の紙をマーカーの線で区切ります。区切り方は、この図のように外枠を描いた後、２本の線で区切ってから、さらに細かく分けていくようにすると考えやすいと思います。（一例です）
２本の線が描けたら、部屋を小さくするためにもう少し細かく区切っていきます。
鉛筆で塗る
力の入れ方やこすり方を変えると濃淡ができます。また、消しゴムを使って消すことで表現することもできます。線の向きや長さ、重ね方などでいろいろな表し方ができます。
完成しました。
別の作品を作っています。早くできた子は、２枚目にチャレンジするのもいいですね。
補足
・マーカーで区切る際は、太い線が適しています。なるべく太い線で描いておくと、はみ出すのを気にせず鉛筆が使えます。
・鉛筆での絵画表現は高学年や中学校の教科書にも取り上げられています。 この題材は、鉛筆を使ったスケッチやデッサンの前段階の学習として活用して頂くこともできますし、ミニ作品として展示して頂くこともできると思います。
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