個人絵の具を本格的に使い始める3年生の題材に線を描く題材はいかがでしょうか。線を描くためにはまず絵の具の水加減が大切です。絵の具の水気が少な過ぎると、かすれて思うような線が描けません。逆に水気が多すぎると色が薄くなったり、他の線の色と混ざりやすくなったりします。絵の具の水加減を意識しながら、線の形を工夫して描くこの題材は絵の具の入門期に最適な題材です。
線を描く線で描くの題材概要
【用具材料】
えのぐセット
八つ切り画用紙
【活動時間-2時間】
1.線の形の例をいくつか見る
2.描きながらイメージを広げて絵に表す
【めあて】
線の曲げ方や太さ、形や色など工夫して自分なりのイメージで描くことができる
【評価】
線の形のおもしろさや色の美しさなどを工夫しながら、絵に表すことができたか
線を描く線で描くの制作過程
直線でできた線
曲線でできた線
破線でできた線
1本の線を長く続けたり
破線を入れたり
何かの形に近づけたり
渦巻きのような形を作ったり
線をいろいろ工夫する
絵の具の色を変えたり
筆の太さを変えてもおもしろい
線に細かな凹凸をつけてさらに工夫
友達の絵を見て次のアイディアが浮かぶことも
線を描く線で描くの動画
この題材の大体の流れを知って頂くための動画を作成しました。動画の中では、真っ直ぐな線やジグザグ線、波形の線、破線など線の形の例を最初に紹介しています。この後、八つ切り画用紙に線で絵を描いていく構成になっています。
線を描く線で描くの詳細
・絵の具と絵筆で線を描くには、絵の具の量と水加減の調整が必要である。また、筆洗バケツと、絵の具用雑巾をうまく使うことも要求される。これだけでもなかなか大変なのだが、「線を描くこと」や「面を塗る」こと「混色する」ことなど複数の要素が入ると尚更難しくなる。そこで、この題材では、線を描くことに内容を絞っている。こうすることで、個人絵の具を扱う3年生のように絵の具に不慣れでも取り組み易いと思われる。
・線を描くということで学習を進めるが、中には線でできた形の中を塗りたい子もでてくる。その場合には、線以外も認めていけばいいと思う。
・この題材は描きながら考える題材である。初めから全体の出来上がりをイメージするのではなく、最初に描いた1本の線から次の形はどのようにしようかと考えながら、次第に全体の形が出来上がっていく題材である。
・描いていくうちに何かに見立てられるようになるかもしれない。その場合は、それを補強するような要素を描きたくなると思うので、そういったことも認めていくと面白いものができると思う。たとえば、描いている線が花びらのように見えてきたので、周りに蝶を描くといった場合である。
・絵の具で線を描く時は、ゆっくりと筆を動かすよい。そうすると次の形をどうするか考えながら描けると同時に線も美しくなる。
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