このページでは、彫刻刀要らずで、お手軽、簡単、スチレン版画を取り上げました。スチレンボードを凹ませて版ができるので、低学年から楽しむことができます。 スチレン版画の材料の選び方から基本的な用具の使い方、実際の作品制作までを解説する内容になっています。
制作方法と指導の参考になるポイントを動画で解説
スチレンボードを凹ませて、実際に作品を作っていく様子を動画でご覧いただけます。
題材について
【用具材料】
スチレンボード(A4またはA3サイズ 厚み3mm~5mm)
刷り紙(版の大きさに応じたもの)数枚
割り箸ペン 粘土ベラ フォーク ペットボトルキャップ等
版画インク 練り板 ローラー インキベラ バレン 新聞紙
【活動時間-4時間 対象-全学年】
1.版を作る(2時間)
2.刷る 鑑賞する(2時間)
【めあて】
スチレンボードや使う用具の特徴を活かして、形や模様を工夫して版を作り、版画で表現する。
【評価】
スチレンボードや使う用具の特徴を活かして、形や模様を工夫して版を作ることができたか。
表したいイメージに合わせて、インキの色や刷り取り方を工夫することができたか。
スチレン版画
スチレンボードの裏を使って、用具による凹み方の違いを経験しておくといいでしょう。(*補足参照)
思い思いの用具を使って版に表していきます。
用具でできる形を組み合わせると、色々な形ができます。
版が完成しました。
ローラーで版画インキを付けます。ここでは、わざと塗りムラができるように、ローラーを使っています。
バレンで小さく円を描くようにしながら、刷り取ります。
単色で刷ったもの(左)と、2色を使い部分によって色が異なる刷り方をしたもの(右)です。
補足
・この題材はスチレンボードを凹ませて版ができるので、低学年から楽しむことができます。高学年で扱う場合は、彫りよりも刷りを重視する題材として、グラデーションを取り入れたり、版をずらしたり、組み合わせたりしながら刷りを工夫するといいでしょう。
・スチレンボードは、いろいろな用途に合わせた商品が販売されています。糊付きのものや、表面を紙貼りしたものは、版画用途には向きません。また、教材カタログにスチレン版画用と記載の商品は問題ないですが、一般に販売されているものは、表面処理がされている場合が多いのでここにも注意が必要です。表面処理によっては、硬くなって版を作りにくいものもあります。
・裏側を使って試したものを実際に刷り取ってみることは、時間的にも活動内容的にも難しいかと思います。可能なら事前に教師が刷り取ったものを用意しておくといいでしょう。
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