このページでは、初めての彫刻刀の題材として行っても面白くそして楽しく学習できる題材を解説した動画を用意しました。いろいろな模様を自分で考えながら、模様に応じた刀を使い分けることで版を作っていく題材ですので、子ども自らの考えで彫刻刀を使っていくことができます。
木版画の動画解説
下絵
●木版画では線の両側を彫ることが多いので、下絵の線が細いと苦労することになります。また、太い線の方が味わいのある刷り上がりになります。そこで、下絵を描く時には、太くしっかりとした線を描きたいものです。そのためには、板を回しながらマーカーの太い部分を板に押し付けるようにして描いていくといいでしょう。また、一筆書きの要領で線を描いていくと面白い線が描けます。
模様を彫る
●描いた線で部屋ができています。その部屋の中に模様を彫っていきます。境目をはっきりさせるため、三角刀で線の内側を線に沿って彫っていきます。この時、マーカーの黒い部分を彫らないように確認しておくとよいでしょう。部屋は始点と終点が閉じていますから、板を360度回転するようにして彫ることも念押ししておきましょう。境目が彫れたら、自分の考えで模様を彫っていきます。ところで、下絵で描いた部屋が広すぎたり、少なすぎたりしたら、マーカーで線を付け足します。また、部屋が細かく彫りにくいようなら、線を無視して彫ることで、マーカーの線を無かったことにできます。彫らなければ下絵から消すことができるので、部屋の境目をまとめて彫るのではなく、ひとつの部屋ができたら次の部屋というように進むのが時間調整ができて良いでしょう。
仕上げ
●部屋の中が彫れたら、外側を彫っていきます。線の内側と同様、線の外側を三角刀で彫ります。これが終わった時点で、マーカー線の両側が彫られていることになります。線でできた外側(背景部分)を自由に彫っていきます。
刷り
●刷りのポイントを解説しています。練り版やローラーの使い方、版木へのインキの付け方、見当紙やバレンの使い方など刷り取り方を見て頂けます。黒色のインキを使っていますが、単色のカラーインキの場合も同様に行っていただけます。
カラー刷り
●練り板に出すインキを2色にすることで、グラデーションで刷り取ったり、混色してインキの色をかえたりすることができます。グラデーションにする場合は、練り板にインキを少し重なるように出して、方向を変えないように前後にローラーを動かすのがポイントです。板にインキをつける場合も、グラデーションの方向とローラーの方向に気を付けて行うことが必要です。また、版画インキに白を混ぜることで明度の高い色にすることができます。このインキを黒い紙で刷り取ることで、彫った部分が黒くなるような版画ができます。
〇実際に授業を行った様子や子ども達の作品をまとめています。合わせてご覧ください。
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