ここでは、図工指導に苦手意識をお持ちの先生向けに図工指導がレベルアップするコツを紹介します。題して「図工の授業がレベルアップする3つの秘策」です。準備も費用も必要ありませんが、効果は抜群ですので、できることから取り入れて頂ければ嬉しいです。
「図工の授業がレベルアップする3つの秘策」を動画で
「図工の授業がレベルアップする3つの秘策」を動画で詳しく解説しています。ぜひ、ご覧ください。注)下の記事は動画の内容を抜粋したものです。
レベルアップの秘策1-失敗してもいいと考える
子どもがうまくできない時、先生ご自身はどのように対応されるでしょうか。多くの先生は、成功するように手を差し伸べる方が多いのではないでしょうか。そのことが悪い訳ではありませんが、手を差し伸べ過ぎると、先生の言う通りに描いたり作ったりすることになります。失敗してもいいと考えていると、過剰に教師の援助が入るのを防げます。失敗を容認することで、子ども達の制作に口や手を出し過ぎないようにしてみましょう。
子どもは困ることが増えるかもしれませんが、その困難を乗り越えようとして、いろいろな工夫を考え始めます。
レベルアップの秘策2-過程を楽しむ
完成に向かってなるべく合理的に授業を進めようとすると、ゴールすることに意味があって、途中はどうでも良くなってしまいます。図工は作品を作ることを目的にしているのではなく、作品を作ることを通して資質能力を育てることが目標です。過程を教師も子どもも楽しむことで、試行錯誤したり、工夫したりすることができます。
作品が完成しても資質能力が身に付いていなければ、図工の目標を達成できません。逆に作品が未完成でも資質能力が育てば図工の目標は達成されます。途中の失敗ややり直し、無駄なことなどを認めながら授業を進めてみましょう。
レベルアップの秘策3-何をやってもいいと考える
授業に臨むとき、想定される児童の活動の様子を考えます。しかし、子ども達はこちらが思いもしなかったものを使いたがったり、びっくりするようなことをしたがったりします。ここで、図工は何をやってもいい時間だと教師が考えておくことで、こういった子どもの自由な発想にある程度対応できるようになります。
子どもの発想を実行に移せる環境をできるだけ整えていきたいものです。
心構えひとつで図工は変わる
失敗しないように手出し口出しをしたり、作品の完成をめざしてできるだけ効率的に授業を行ったり、予定していたこと以外やらせなかったりしたらどうでしょう。指導要領が求める「工夫して作ったり」「創造的に発想したり」「感性を働かせたり」ということは、できなくなってしまうと思います。
ここで紹介した3つの秘策は、そんな風に頭の隅で考えながら授業をやっていただくだけというお手軽な秘策ですが、教師の考えが、授業の進め方や子どもへの関わり方の違いとなってきます。図工授業のレベルアップのため、紹介した秘策に限らず、良いと思う方法はぜひ取り入れてみてください。
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