物語の絵 指導の落とし穴と3つの解決策

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 このページでは、「物語の絵をどう指導するか」というテーマを取り上げています。
図工の授業で、読書感想画や、物語の絵に取り組むことは多いものの「あれ?なんだかみんな同じような絵になっているなぁ」と、感じたことはありませんか?

 私たちが目指す物語の絵の授業とは、子ども自身が場面を選び、自分なりのイメージを広げて描くことです 。それぞれの子どもの感性が感じられる絵を引き出したいものです。しかし、現場からは「そうしたくてもうまくいかない」という悩みの声がよく聞こえてきます 。そこで、現場の先生方が抱える「物語の絵のお悩み3選」と、その「原因」や「解決方法」について詳しく解説していきます。

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物語の絵の悩み3選

 今回取り上げる物語の絵の悩みは、次の3つです。
1、同じシーンを選び、絵が似通る
2、挿絵に影響される
3、イメージがうまく絵にできない

1 同じシーンを選び、絵が似通る

 ひとつ目の悩みは、多くの子どもがクライマックスなどの同じシーンを選び、全体的に絵が似通ってしまうことです 。ただ、インパクトのあるシーンを描きたいと思うのは自然なことですし、そういう場面以外は子どもの印象にあまり残りません 。
では、この悩みには、どう対処すればいいでしょうか。

 それは、先生が本を選ぶのではなく、子ども自らが絵に表したい本をそれぞれ選ぶという方法です。違う本を選ぶのですから、同じシーンが多くてがっかりすることはなくなります。
安直な解決方法だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、物語の絵を描く際は、子どもが本を選ぶところから行うのが本来のあり方だと思います。

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2 挿絵に影響される

 次は、ふたつめの、本の挿絵に影響されてしまうという悩みです 。挿絵のイメージと物語がリンクしている以上、それ以外のイメージが浮かびにくくなり、結果、挿絵と同じような場面や構図で、挿絵を真似たような絵になる訳です。

 これには次のような方法はどうでしょう。ひとつが、挿絵の影響をうけてもいいと開き直ること、もうひとつが、場面ではなく「言葉」を絵にすることです。
 開き直る方法というのは、挿絵を参考にしつつ、別のアングルや時間を描く方法です。たとえば、挿絵は説明のために3人称視点で描かれることが多いですが、これを一人称視点、つまり自分が主人公だったらどう見えるか考えたり、別のアングル、例えば鳥の視点で高い所から見下ろすように描いたりする方法です。時間をずらして、挿絵の前後を想像するのも面白いでしょう。

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 もうひとつの方法、場面ではなく「言葉」でイメージを広げる方法は、教科書で取り上げられている方法です。同じ物語でも、その中の1文や一言からイメージを広げるので、これまでの物語の絵とは全く違うものになります 。確かにできる絵は、物語と関係が薄いものが多いかも知れませんが、言葉を発想のきっかけにして、イメージを広げる面白い表現活動ができます。

3、イメージがうまく絵にできない

 三つめは、物語のイメージを、うまく絵に表現できないという悩みです 。これに対しては、「形」が難しいなら「色」からはどうでしょう。

 その場面のイメージを色にして、まず画用紙を塗ってみるのです 。一色でもいいですし、いろいろな色が入ってもいいでしょう 。刷毛で塗ったり、スポンジを押し付けたり、ブラシで絵の具を飛ばしてみるのもいいですね 。
 そうしてできたシーンの色に、形を書き加えていきます 。白い画用紙に何かを描き始めるのはとても抵抗がありますが、すでに色が塗られているとこの抵抗が少なくなります。また、塗って偶然できた形のようなものを、場面に出てくるものに見立てることができるかも知れません。
 もしかしたら、最後まで具体的な形にならない場合もありますが、色だけとはいえ、できたものは間違いなく物語の場面を表現したものです 。

まとめ

 以上、物語の絵についての悩みとそれに対する解決方法について考えてみました。このページで取り上げた方法以外にもっといい方法があるかもしれませんし、児童の実態や先生方の指導スタイルによって最適な方法も変わってくると思います。

 いずれにしても、物語のイメージを絵に表すことは、大人でも難しいことです。ですので、物語の視覚的再現にこだわらず、子どもが活動しやすい方法で取り組むことが必要ではないでしょうか。

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