小学校図工で使う用具(中学年)「のこぎりの使い方」

のこぎりの使い方 基本

のこぎりは使えるけれど正しい使い方となると自信がない方は意外にたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。でも、ご安心ください。ここでは、のこぎりの正しい使い方を詳しく解説しています。こちらで、解説している内容を短時間の動画にまとめています。ぜひ、ご覧ください。

スポンサーリンク

のこぎりの基礎知識

図工室でよく使われる両側に刃のついたのこぎりを両刃のこぎりといいます。大きな刃をたてびきといい、木目に沿って切る時につかいます。もう一方の小さな刃は横びきといいます。こちらは、木目を横切るように切る時につかいます。たてびきとよこびきは刃の大きさの違いだけではなく、よく見ると刃の形も違います。ひとつだけの刃の片刃のこぎりは、木目に沿って切る時も、木目を横切るように切る時も、ひとつの刃で切るようになっています。
ところで、のこ刃をよく見ると、完全な平面ではなく、互い違いに外側に広げられています。これをあさりといいます。のこぎりは自分でつくった溝の中を行ったり来たりしながら、木を切っていくのですが、完全な平面の場合、のこぎり自体がその溝に挟まれてしまい、動かしにくくなってしまいます。そこで、刃の厚みと同じ幅の溝を作るのではなく、多少の余裕のある溝を作ればどうでしょうか。広い溝の中を行ったり来たりすることになるので、断然動かしやすくなります。この余裕をつくるのが、あさりです。

のこぎりの使い方

のこぎりの切り方

のこぎりは、押したり引いたりしてのこ刃を前後に動かして切っていくのですが、最初から最後まで同じ調子で切っていく訳ではありません。では、どうするのかいうと、最初はのこぎりを寝かせて、押して切ります。初めは木に溝が付いていない状態なので、切りたい場所からちょっとしたことでずれてしまいます。また、のこぎりの刃は引く時に木を引っ掛かけて削りとることで切れるようになっているのですが、そうかといって、最初から引くと、木への引っ掛かりが多すぎて、スムーズにのこぎりを動かすことができません。
このように、のこぎりを寝かせて、押して溝を作っていくのが最初の段階です。ある程度、溝ができたら、のこぎりを30度程度傾けて、前後にリズミカルに動かしていきます。これが、2番目の段階です。先ほど、のこぎりは引く時に切れるといいましたが、無理に引く時に力を入れるのはよくありません。無理に力を入れると木が引っ掛かって動いてしまいがちです。木が動くと、のこぎりが動く溝がずれてしまうことになるので、途端に切れなくなります。スムーズに前後に動かすことに集中しましょう。のこ刃が上から見た時に1直線に見えるように動かすことが大切です。また、のこぎりは小さく動かさないで、大きく前後に動かすようにしましょう。小さく動かすと、のこ刃の一部だけを使う事になって、のこぎりが早く悪くなります。
3番目の段階は、切り終わりの時です。のこぎりを傾けて切っていると、当然、木の表面に比べて裏面は切り残しが多くなります。そこで、この裏面近くの切り残りを無くしていくために、のこぎりを立て気味にして使います。木の残りが少ない状態で強い力を加えると、木が割れてしまうので、力を抜いて優しく切ります。 切り離す部分が大きいと、切り終わる前に重みで木が割れてしまいます。それを防ぐためには、台を2つ使って台の間で切るか、切り離す部分を誰かに支えてもらうかします。

のこぎりの使い方

結局、しっかり固定することが何より大切

のこぎりを上手に使う上で、一番大切なことは、木をしっかりと固定することです。のこぎりはギザギザの刃で、木を削り取って切断する道具です。ギザギザですので、どうしても、引っ掛かってしまいます。引っ掛かると木が動いてしまいますが動くと切れませんから、引っ掛かる時の力に負けないように支えておかなければなりません。これが、鋭い刃でスパッと切るカッターナイフなどとは、違うところです。カッターマットの上などある程度の摩擦力さえあれば、紙を手で押さえなくてもカッターナイフで紙を切る事はできますが、のこぎりと木では同じようなことができないことからも分かります。
固定は足や手を使って行いますが、万力やクランプがあれば、それを使うとより確実に固定することができてお勧めです。

のこぎりの使い方

のこぎりの保管方法

のこぎりの持ち運びは気を付けて行うようにしましょう。のこ刃を下にして体の前で持つと安全です。また、使っている間の置き場所にも注意しましょう。特に床に置くと、足に引っ掛けてしまい、激しく回転したり、思わぬ方向に動いたりします。大変危険です。のこぎりに限らず、危険を伴うものは、認識しやすい場所に置くのが基本です。 のこぎりを保管する場合は、刃を横に寝かせて保管しないようにしましょう。このようにすると、刃が左右どちらに曲がってしまいます。のこぎりは、吊るして保管するか、写真のように立てて保管するかにしましょう。適当な大きさの板があれば、のこ刃を支える隙間を作って接着するだけで、簡単に保管用の道具を自作することができます。

のこぎりの使い方

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました