紙の形を工夫しながら台紙に貼って立体的な形を作っていく図工題材です。どの学年でも行うことができますが、白、黒、グレーといった無彩色の調和や良さを感じるために高学年が適しているでしょう。次をどのようにするか考えながら作っていくことで、発想がどんどん広がっていきます。
紙の形を考えながら立体を形作る
紙の形を変えるようにいろいろ試したら、その技能を使って作品ができる題材を考えてみました。使う色画用紙を白、黒、灰といった無彩色にすることで、モノクロ表現の面白さを味わえるものになっています。色画用紙は加工がしやすいので、低学年から扱うことができますが、無彩色の調和や良さを感じるためはに高学年が適しているでしょう。色画用紙以外の材料としては、厚紙が必要です。動画の中では、15cm×15cmの白ボール紙を使っています。高学年になると細かい細工ができるのでこの大きさですが、学年が下がるにつれて台紙を大きくした方がいいでしょう。
【対象】高学年
【時間】2時間~4時間
【材料・用具】
台紙用厚紙 15cm×15cm
色画用紙 16切り数枚(白・黒・灰)
はさみ・カッターナイフ・定規・接着剤
考えながら作る
紙の形を変えて、それを台紙の上にまとめていくことで立体にします。この時、最初から完成のイメージを固め過ぎない方が発想が広がりやすいし楽しく活動できます。なぜなら、紙で面白い形を作り、それを活用しながら立体にしていくことで、紙の工夫が集まった作品ができるからです。
反対にイメージを固めてしまうと、それを実現するための構造的な部分を考えることが主になります。例えば、家を作るとなると、壁をどのように立てるか考えて、その壁の形や大きさに合わせて屋根を作ることになります。最初に思い描いた家というイメージに近づける活動になり、家からイメージがどんどん広がっていく訳ではありません。
もちろん、こうした作りたいものを最初に考えて、それを実現するために能力を使っていくことがダメな訳ではありません。そのような能力の育成を狙って授業を計画することもあります。肝心なのはバランスで、イメージを広げていく活動とイメージをに近づける活動をうまく配分することだと思います。
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