タブレットを鑑賞に活用「視点を変えて」

図工にタブレットを活用 記事

 普段よく目にするものでも、見る角度や距離によって、随分印象が異なります。そこで、「視点を変えて対象を見る」ということをめあてに鑑賞の授業を行うのはどうでしょう。ここでは、そのためにタブレットを活用する題材を提案したいと思います。

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授業の流れ

 まず、教師が準備した写真を見せます。最初の写真で何が撮影されているのか、わかりにくい場合は、クイズのようにして答えを想像させるのもいいでしょう。これが導入になります。ちなみに下の写真は図工で使う作品乾燥棚です。

正解の見慣れた角度や距離の写真を見ておきましょう。

 このようにいつもとは違った視点で身の回りの物を捉えてみるという学習のめあてを確認して、学習にはいります。この後、子ども達が教室内や校舎内、校庭などで、写真を撮り、それを鑑賞するという学習の流れになります。

この題材を行うにあって

 この題材を行うにあたってのポイントを3点挙げておきたいと思います。

撮影枚数と削除

 子ども達が撮影する写真は、ひとつの被写体に対して2枚必要です。視点を変えた写真と、普段見慣れている角度や距離での写真です。

視点を変えて

 活動前に、撮影方法を説明されると思いますが、後の鑑賞のことを考えて、不要な写真を消すことができるように削除方法も確認しておきましょう。活動中は、同じ被写体を色々な角度から撮影することになると思いますので、写真が何枚も残っていくことになります。鑑賞時に同じ被写体が写った写真を複数枚見ることになると、どの視点で捉えたのかということが分かりにくくなってしまいます。ですので、残す写真は、ひとつの被写体に2枚にして、不要な写真は自分で削除できるようにしておきましょう。

安全指導

 必ず事前に指導しておきたいことは、安全指導です。写真を撮るだけなので、危険はないように思いがちですが、高いところに上ったり、身を乗り出して撮影しようとしたりして、大きな事故につながる可能性が無い訳ではありません。

 無理な体勢や危険な場所での撮影は、ダメだということをしっかり指導しておきましょう。この題材のポイントは、普段見慣れている物でも、少し見方を変えることで違った表情が見えてくることに気づくことです。簡単にはできないような場所や角度で撮った写真は、例え見たことのないものであっても意味がありません。

活動単位

 タブレットは一人一台所持しているので、この題材は個人で活動することができます。ですが、被写体を持ち上げて、下から撮影する場合などは、誰かの助けが必要になります。クラスの実態に応じて、完全に個人で活動するのか、または、グループ活動にするのか、もしくは、必要な場合に限り複数で活動するのかを考えておきましょう。

鑑賞にタブレットを活用「視点を変えて」

鑑賞

 撮影が終わったら、それぞれの写真を鑑賞することになります。タブレットの画面を見せ合っての相互干渉でもいいですし、電子黒板などで同じ写真を全員で鑑賞してもいいでしょう。この時、最初の教師による提示の時のように、1枚目の写真で何が撮影されているかクイズのようにして考えてみるのもいいでしょう。

 いずれにしても、友達の撮影した写真を見ることで、こんな見方もできるのかという気づきを得る機会になると思います。

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