最初に目に入るのは左上、城の塔の部分ではないでしょうか。その塔は紺色の長靴の様なものの上に立っています。実はこれ長靴ではなく、タイヤの付いた車のようです。中央には人が背中合わせに座っていて、この車を運転しているのかもしれません。そして周りには不思議な生き物達。描いている子の頭の中に次々にイメージが広がっていったのがわかるそんなゆめのお城です。

中学年平面作品-ゆめのお城

色とり鳥
作品イメージ
【用具材料】
絵の具 ネームペン
4つ切り画用紙(白)
ストロー スポイト スポンジ
【制作時間-8時間 対象-4年生】
1.自分なりの夢のお城を考え、画用紙にネームペンで描く。(2時間)
2.色のまとまりを考えて絵の具で彩色する(4時間)
3.振り返りと鑑賞をする(1時間)
【めあて】
夢のお城のある場所などから、城の形やまわりの様子を考え絵に表す。
混色をして似た色をたくさん作り、色のまとまりを考えながら、塗り方を工夫して彩色する。
【評価】
城の形やまわりの様子などを想像を広げながら工夫することができたか。
混色しながら、色の組み合わせや塗り方を工夫することができたか。
【導入】
●「夢のお城ってどんなイメージ?今日はみんなに夢のお城という題で絵を描いてもらいたいと思います。ところで、お城ってどこに建ってるの?」と問いかけて、場所からイメージを広げていく。ある程度イメージが広がったら、実際の城の写真を何枚か見せて、形のイメージも広げておく。「今日のめあては、「夢の城を想像して、形を工夫しながら自分なりの城を描いていこう」だということを確認して制作に入る。
ココがポイント
★場所から入るとイメージが広がりやすい。
「水の中の城」「険しい山の上の城」「雲の上の城」「宇宙にある城」など。
★形を工夫するということを押さえる。
尖った屋根と高い塔のイメージを持つ子が多いと思うので、日本とヨーロッパの城の形は全く違うことなどを写真を見せて確認しておくと良い。場所や時代によって城の形は違うし、写真のとり方によって、不気味な印象や楽しい雰囲気など城の印象も変わってくる。写真を見て描く訳ではないが、写真を見ることで、形に対するイメージが広がる。
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制作過程写真解説

ゆめのお城01
1.アイディアスケッチをする
ゆめのお城02
2.あまり長い時間をかけないで20分程度で
ゆめのお城03
3.4つ切り画用紙に描く
ゆめのお城04
4.ネームペンで直接描いても良い。特に、細かい部分は下描きしない
ゆめのお城05
5.きのこの形から城を発想した
ゆめのお城06
6.亀の甲羅と城の石垣のアイディアにびっくり
ゆめのお城07
7.曲線を多用するアイディア
ゆめのお城08
8.生き物と城を合体させている
ゆめのお城09
9.コウモリの形がかわいい
ゆめのお城10
10.混色で似た色をたくさん作って塗り分けている
ゆめのお城11
11.一度塗った上に色を重ねて深みを出すことができる
ゆめのお城12
12.一度塗った上から模様を付けることもできる
ゆめのお城13
13.色のまとまりを考え、似た色で点の模様を描いている
ゆめのお城14
14.筆遣いでもいろいろな工夫ができる
ゆめのお城15
15.細かな模様を描く子も
ゆめのお城16
16.背景にもいろいろな工夫ができる
ゆめのお城17
17.完成に近づいてきた
ゆめのお城18
18.時間を考え、背景を塗らないという選択も
ゆめのお城19
19.鑑賞の様子
ゆめのお城20
20.浮かぶ城の下にある虹が城の高さを引き立てる
ゆめのお城21
21.グレーと彩度を押さえた青の石垣が美しい
ゆめのお城22
22.画用紙の縦使いをうまく活かしている
ゆめのお城23
23.空の色が気に入らず何度も塗り重ねた
ゆめのお城24
24.やさしい淡い色でまとめた
ゆめのお城25
25.時間に余裕があったので、細かな工夫がたくさん入れた
ゆめのお城26
26.城を青の似た色だけで描き切った
ゆめのお城27
27.細かく色分けをしたので背景は省略して完成

補足説明

◆この題材で設定した大きなめあては2つ。ひとつは、「城の形を工夫すること」もうひとつは「似た色をたくさん作ってまとまりを考えて塗る」ということである。色に関しては、3年生で個人絵の具を使い、混色で2つの色から、いくつかの色を作ることができるようになっている。ただ、この混色はたくさんの色を作るもので、こうして彩色した絵は、色数が多いものも色の統一性がなくなりがちである。そこで、この題材では、色のまとまりを意識させたいと考えた。「白」又は「黒」を混ぜることで明るさの違う似た色を作ることや、同系色を混ぜることでさらにその中間の色を作ることなどを事前に試してから臨んでいる。似た色を意識することで、形や表したいもののまとまりを複数色を使いながらも見る人に伝わりやすい表現にチャレンジする題材として設定した。
◆色の塗り方はいろいろな方法がある。あらかじめネームペンで区切られた部屋の中を色を変えながら塗り分けていく方法。区切り線のない部分を模様を作りながら塗り分けていく方法。一旦、単色で塗ってしまって、上から色や模様を重ねる方法。などである。方法は子ども達に任せれば良いが、離れた場所に同じ色を使う場合、それらは同じ時に塗ってしまった方が効率が良いことは教えておく方がいいかもしれない。丁寧な子ほど、一箇所、一箇所順に色を変えながら進めて、結局時間が大幅に足りなくなることが多い。
◆中学年ともなれば、ある程度、見通しを持って活動を進めることが可能である。そこで、彩色は4時間で行うことを伝えておき、時間を考えながら塗っていくようにさせると良い。それでも、早くできる子と遅い子ができる場合がある。遅い子には、背景を塗らないという選択肢もある。(時間に余裕があれば、部分的に塗ったり、模様を描いたり、点を打ったりして一部にでも色を入れる方が良い。塗っていない部分が多いということは、何も工夫されていない部分が多いということである)
◆早くできた子には、より良くできる部分を考えさせたい。作品を完成させることから、作品の完成度を上げることに目を向けさせると、意外に工夫できる余地が多い。
ココがポイント
★塗っていない部分は工夫のない部分
★できたと思った時はより良くできるチャンス

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