絵の具セットは正しく置いて使おう

絵の具セットの置き方 資料

用具を使い易い位置に配置することは、作業効率だけではなく創作物のクオリティも左右します。特に絵の具セットは、パレットや筆洗など机の上に出すものが多いので、置き方が悪いとそれだけで混乱してしまい、絵をかくどころではなくなってしまいます。そこで、このページでは、正しい絵の具セットの置き方とパレット筆洗の使い方について解説したいと思います。絵の具の置き方を図解した掲示物のダウンロードもできます。

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絵の具指導のポイントを動画で解説

絵の具指導で必ず押さえておくべき4つのポイントを動画で解説しています。

絵の具セットはどのように置くのが良いか

絵の具で絵を描く場合、どのようにして絵の具セットを使っているかを考えると用具の最適な配置がわかります。絵の具は

  • 絵の具をパレットに出す
  • 筆に水を含ませる(筆を洗う)
  • 絵の具用ぞうきんで余分な水気を取る
  • パレット上で絵の具の水加減の調節や混色を行う
  • 塗る

というような流れで使われます。できれば全ての用具を利き手側に置きたいところですが、そういう訳にはいかないので、重要なものから利き手側に持ってきます。この場合、「筆、筆洗、雑巾」はセットと考えて利き手側がいいでしょう。もし、筆洗が利き手と反対側に置かれていたら、遠くに手を伸ばして筆を洗うことになり、「洗うための筆」や「洗い終わった筆」が画用紙の上を行ったり来たりすることになります。これは画用紙を汚す原因になります。利き手側に「筆、筆洗、雑巾」があれば、「筆に水を含ませる(筆を洗う)」「絵の具用ぞうきんで余分な水気を取る」という動作を画用紙の外側で行うことができます。

残りの「絵の具」と「パレット」ですが、「パレット」は利き手と反対の手に持って使うので、筆洗とは逆側に置いておけばいいでしょう。「絵の具」はいったん小さい部屋に絵の具を出してしまえば、頻繁に必要となるものではないので、遠くに置いていても大丈夫です。

ところで、机の上に筆洗を置くスペースがなければ、利き手側の足元に置くことになります。この場合、机の足の内側に置くか外側に置くかは、通路のスペースに合わせて考えればいいでしょう。

パレット・筆洗の使い方

筆洗の使い方

筆洗の水の入れ方ですが、各部屋半分ぐらいに留めておきます。たくさん水を入れると、持ち運ぶ時にこぼしてしまいます。

使い方ですが、大きな部屋を「洗い」小さな部屋を「すすぎ」「つけ水」に分けて使います。筆は水が汚れていても、最初は大きな部屋で洗います。水が汚れているからといって、次々に別の部屋で洗ってしまうと、すぐに全部の水が汚れてしまい度々水を替えないといけなくなります。

「洗い」で取れない汚れをすすぎできれいにします。水加減を調節する「つけ水」の水はきれいなまま保つようにしましょう。一般的な筆洗では、小さな部屋が3つありますので、残りのひとつは、2つめのすすぎとして使っても、つけ水の予備として使ってもいいでしょう。大切なのは、部屋の役割を決めておくことです。

ところで、筆を洗ったら、筆洗でしごくようにして余分な水を落とします。その後、絵の具用のぞうきんのうえで筆を軽くおさえるようにして、ここでも余分な水を取ってしまいます。通常、水含みの良い筆ならば、外側の水気を取っても内側に含まれている水気で絵の具の水加減を調整することができます。筆の水気が多すぎると調整が難しいですが、水気が少なければ水を追加することは簡単です。

パレットの使い方

絵の具は最初に小さな部屋に出して、それを大きな部屋に運びます。そして、大きな部屋で水加減を調整したり混色したりしてぬります。小さな部屋は絵の具を出すところ、大きな部屋は混ぜるところという感じです。ただ、絶対にそうしないといけないかというとそうでもないでしょう。大きな部屋にいきなり絵の具を出した方が効率的である場合もあります。ケースバイケースで指導しましょう。

ところで、あらかじめ全ての部屋に絵の具を出しておくのがいいのでしょうか。こうしておくと、どの色でも簡単に使えるので、色数の豊富な絵を描くのには有効でしょう。使い残した絵の具はどうすればいいのか心配される方もいらっしゃるでしょう。こうした使い方をする場合は、小さな部屋の絵の具は洗い流さずに置いておき、次の使用時には乾いた絵の具を水で溶いて使います。ただ、固まった絵の具を水で溶いて使う場合とチューブから直接出した絵の具を使う場合では濃さや描きごごち、扱い方などいろいろな面で違いが出ます。また、小さい部屋の絵の具が混ざってしまわないようにつかう必要と授業終わりにパレットの絵の具を拭き取るなどして大きな部屋だけを綺麗にする必要があります。

私自身は、必要な色だけをその都度パレットに出すように指導してきました。ですので、パレットの小さな部屋に色を残さず、授業終わりには大きな部屋も小さな部屋も洗い流しています。これは、チューブから出した絵の具の方が、濃い薄いの表現が自由にできると考えているためです。ただ、この方法にもデメリットがあります。必要な分だけパレットに出すといっても無駄になる場合もありますし、パレットを洗うと拭き取りだけの場合と比べて時間がかかります。

どちらの方法にも一長一短がありますので、子ども達の実態を考慮して、最適な方法を考えていただけたらと思います。

「絵の具の置き方」「筆洗・パレットの使い方」ダウンロード

教室掲示に使える印刷物をこの下からダウンロードできます。絵の具の置き方は筆洗を机の上に置けるバージョンと置けないバージョンを用意しています。どれもA3用紙に印刷します。貼り合わせでA3用紙を4枚分(A1)、A3用紙を2枚分(A2)、A3用紙1枚の3通りの大きさがありますので、掲示場所に応じたものをお使いください。

*印刷後実線を切り落として点線部分に合わせて貼ってください。

絵の具セットの置き方

パレット・筆洗の使い方

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