小学校4年生で行われる図工の木版画学習に合わせて購入されることが多い彫刻刀。教材メーカーやよしはるなどの刃物メーカー、サクラクレパスなどの文具メーカーなどいろいろなところから販売されていて、どれを選んでいいか迷われている方も多いのではないでしょうか。
そこで、小学生むけのお勧めの彫刻刀を解説する動画を制作しました。彫刻刀を学校で斡旋される先生方や個人で購入される保護者の方にぜひ見て頂きたい内容です。
よしはる彫刻刀GXを買え
図工人では、よしはる彫刻刀GXを小学校図工に最適な彫刻刀としておすすめします。では、その理由は何か。3つの理由を挙げたいと思います。
理由その1-切れ味が良い
彫刻刀は切れ味が製品によって全く違います。玉石混交状態です。では、どうして彫刻刀の品質にばらつきがあるのでしょうか。実は、彫刻刀はそのほとんどの工程を手作業で作られています。材料の鋼板(こうはん)から刃の形に抜き出す「抜き」、プレス機で三角刀や丸刀の形に曲げる「曲げ」、熱処理工場で加熱処理し硬度を高める「焼入れ・焼き戻し」などの工程がまずあります。その後、砥石で切れる刃物にしていく「裏押し」「刃付け」「仕上げ」などの工程を経て製品になります。刃の良し悪しは、これらの工程で行われる職人さんの技にかかっています。
一本一本が手作業で作られているので、熟練の職人さんがいる会社のものを買いたいですね。これが、よしはる製をお勧めする最も大きな理由です。
理由その2-シンプルである
最近では、キャラクターや素材など、子ども心をくすぐるソフトケース付きの彫刻刀がたくさん販売されています。バックで注目を集めることで売り上げ向上に結び付けるメーカーの作戦でしょう。これによって、子ども向けの彫刻刀は派手なものが多くなっています。
多くの製品がシンプルでなくなっている原因のひとつが、安全対策です。例えば、けが防止のために安全カバーが付けられた彫刻刀があります。刃を覆うようにしたカバーで、手を守るというのが謳い文句のようです。この安全カバー、一見いいもののように見えて、実際に使ってみると大変使いにくい代物です。なぜかというと、彫っている肝心の部分がカバーのせいでとても見にくいからです。
このように入れ物や中途半端な安全対策に力を入れている商品より本来の彫刻刀の刃やグリップなど、彫刻刀の基本のところに力を入れているシンプルな商品の方がいいのではないでしょうか。
理由その3-長く使える
刃が良いので、例え切れ味が落ちても、研ぐことでまたよく切れるようになります。また、単品でも購入できるので、刃をひどく傷めたとしてもそれだけを交換可能です。
この単品で販売されているおかげで、印刀だけ入れ替えることができることが可能になります。彫刻刀の右利き用、左利き用は印刀の違いですので、これを入れ替えることができれば、利き手の違った兄弟姉妹間でも共有できて長く使えることになります。
よしはる彫刻刀の使い勝手の良くない点
とても素晴らしいよしはる彫刻刀ですが、使い勝手の良くない点もあります。それは、ケースを開けるとすべての刃がむき出しになることです。そこで、刃先に小さなキャップを付けているのですが、彫刻刀を持ち変えるたびにキャップをすることは、なかなか大変です。また、キャップを刃先に付けようとして刃に触れてしまい、けがをするリスクもない訳ではありません。ことケースに関しては、他のメーカーに使い勝手の良いものが多いと思います。
よしはる彫刻刀以外のお勧め彫刻刀
よしはる彫刻刀以外で、お勧めは「新学社」の彫刻刀です。こちらは、刃先に余計な安全ガードはありませんし、ハードケースもとても使い勝手のよいものになっています。しかも、刃先はよしはる製です。
先生方が選ばれる場合、彫刻刀本体の品質で選ぶならよしはる製、ケースまで含めた使い勝手で選ぶなら新学社で考えていただければいいのではないでしょうか。個人で購入される場合は、新学社の彫刻刀が手に入りにくいこともあって、よしはる製一択になります。
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