紙バンド(クラフトテープ)は、ねじって紐状にした紙を貼り合わせて平らにした結束用素材ですが、その質感の面白さや丈夫さから手芸にもよく使われています。紙バンドは、切ったり、折ったり、曲げたり、編んだり、裂いたりすることで、形や質感を変えることができます。この紙バンドを使って立体的な作品を作ってみました。
紙バンドランドの題材概要
【用具材料-材料費550円程度】
MDF板179mm×150mm×9mm1枚
マスキングテープ 1巻
紙バンド 茶 1m4本 白1m4本 (足りなけれは追加で数本)
【制作手順-8時間】
1.紙バンドを4本程度使い、どんなことができるか試す(2時間)
2.MDF板に絵の具で色を着け、ニスを塗る(1時間)
3.MDF板に形を工夫しながら紙バンドを付けていく(5時間)
【めあて】
切ったり、巻いたり、折ったり、編んだり、裂いたりして、紙バンドの使い方を工夫する。
イメージを広げながら、自分なりの〇〇ランドを紙バンドで表現する。
【評価】
切ったり、巻いたり、折ったり、編んだり、裂いたりして、紙バンドの形を工夫することができたか。
自分なりのランドをイメージして立体に表すことができたか。
紙バンドランドの説明動画
紙バンドランドの制作過程
紙バンドランドの詳細
・紙バンドを使った立体工作である。紙バンドは茶色のものが360m巻き、白が30m巻きで教材カタログに掲載されている。1mあたりの価格に随分開きがあり、茶色は安価である。教材用として扱われているもの以外では、白でも茶色のように長い単位の商品があるので、そちらを購入すると材料費がおさえられる。
・手芸用に白以外の紙バンドも多数市販されているのでそちらを使用するのもおもしろいだろう。
・紙バンドは児童が扱いやすいように1mの長さに切って配布した。
・素材との最初の出会いでは、どんなことができるか試す時間を持ちたい。この試す経験が作品に向き合う時のイメージの広がりにつながる。
・紙バンドは復元力が強いので、折ったり曲げたりしたものをボンドで留めることが難しい。そこで、今回はマスキングテープを用意して、それで巻いて留めるという方法を取った。マスキングテープは、いろいろな柄が市販されている。この模様の効果で接着と同時に装飾の役目も果たすことができる。
・紙バンドの最も大きな特徴が、裂けるということである。これを効果的に使うと、紐のように扱うことができ、表現が広がる。
・板への接着の際、形が固定していて立つ形の場合は木工ボンドで接着できる。また、樹木のような形の場合は、根元に紙バンドを巻き付けることによって、接着面を広くして木工ボンドを使うとよい。紙バンドを帯のままねじったり、アーチのようにしたりするという要望にはボビーホッチキス(大型ステープラー)を使って教師が板に固定した。
・板に取り付けた紙バンド同士を束ねたい場合も出てくる。そんな時マスキングテープを使っても良いが、ホッチキスで留めるもの簡単である。
・紙バンドは使い方によってかさが随分変わってくる。しっかりと巻き付けたものと広げたものものでは大きさが全く違う。このため配布した材料では足りないという子どももでてくる。そのような子のために追加で配布できる予備の紙バンドを用意しておきたい。
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