「光のさしこむ絵」が日文図画教科書3.4年下の題材として掲載されています。この光を通す素材を使って絵に表す題材について、材料の種類や特徴、授業がうまくいくポイントなどを解説します。
制作方法と指導の参考になるポイントを動画で解説
トレーシングペーパーとお花紙を使って、実際に作品を作っていく様子を動画でご覧いただけます。
題材について
【用具材料】
トレーシングペーパー(A4またはA3サイズ他)
お花紙 (トレーシングペーパーがA4の場合)3色3枚
【活動時間-2~4時間 対象-3年4年】
注)2時間扱いの場合
1.お花紙を切る(0.5時間)
2.トレーシングペーパーに貼る(1時間)
3.窓に貼って鑑賞する(0.5時間)
【めあて】
光を通す素材の特徴を活かしながら、形や色の重なりを工夫して絵に表す。
【評価】
お花紙の形を工夫して切り、形や色の重なりを楽しみながら絵に表すことができたか。
光を通す絵
台紙にするトレーシングペーパーです。薄口の透け方はこのような感じです。お花紙は色によって透け方が少し違います。

たくさんの形を切っていろいろと重ねたいのですが、一枚一枚切っていると時間がかかります。そこで、お花紙を重ねて切るというのはどうでしょう。時短になる利点があるだけでなく、薄く柔らか過ぎて一枚では切りにくいお花紙が切りやすくなります。

色々な形ができました。重ねた紙を二つ折りにしたので、同じ色が同じ形で2枚できました。

光を通さなくても紙を重ねるだけで、色の感じが変わります。

スティック糊を使ってお花紙に糊を付け、トレーシングペーパーに貼っていきます。

不易糊や木工ボンドを使うこともできますが、紙が水気を含んで波打ちます。

手に糊が付くとお花紙が破れたりしてうまく貼れません。時々、湿らせたタオルなどで指先をきれいにしながら活動しましょう。

同じ色を重ねた時と、違う色を重ねた時では、重なった部分の感じが違います。

出来上がったら窓ガラスなどに貼って鑑賞します。

補足
・この題材は、材料に透ける素材を使い、形や色の重なりや見え方を楽しみながら絵に表すものです。上で取り上げたトレーシングペーパーとお花紙の他に、台紙に、和紙やトレーシングペーパー、クリアファイルやプラスチックダンボール、塩ビ板などが使えます。台紙を使わずに、直接、カラードタックのような素材を窓ガラスに貼って行うこともできます。一方台紙に貼っていく材料は、カラーセロハンを使うこともできます。
・台紙に使うトレーシングペーパーは、この題材用途なら薄口として販売されている40g/㎡程度のものでいいと思います。大きさは、A4サイズかA3サイズあたりを、お好みでお選びください。お花紙は、重ねることを考慮して、少し多めに用意するといいでしょう。
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