自分の気持ちの複雑さであったり、友達との関係であったり、家族の事、社会の事、地球環境の事、子ども達ひとりひとりがそれぞれ何か誰かに伝えたいこと、分かって欲しいことがあるのではないでしょうか。そんな伝えたい思いを絵に表現してみました。その際、具体的な描写ではなく、自分の思いをそれに合う色や形に置き換えて抽象的に表してみました。
僕と私のメッセージの題材概要
【用具材料】
絵の具 はさみ ボンド
四つ切り色画用紙1枚
色々な大きさ、形の画用紙(約四つ切画用紙1枚程度)
刷毛、ビー玉、トレイ、スパッタリング金網、スパッタリングブラシ、ヘラ、スポンジブラシ等
【制作手順-8時間】
1.好きな技法で画用紙に色や模様を付ける(2時間)
2.構図を考えながら自分の伝えたいことを四つ切り画用紙に表現する(6時間)
【めあて】
色や形、構図などを工夫しながら、自分の伝えたいことを絵に表現する
【評価】
自分の伝えたいことをわかってもらえるような表現の工夫ができたか。
僕と私のメッセージの制作過程
僕と私のメッセージの詳細
・色々な形や大きさの紙に自由に色や模様を付け、その紙を素材として自分の伝えたいことを絵に表していく題材である。素材作りは別に行ってその素材を今回の題材に活かす方法もあるが、対象が高学年であることから、制作の方法を最初に伝えて表したい事を踏まえて素材作りをしている。もちろん、単に面白い模様、好きな色で素材を作っていく子がいても問題ない。
・高学年になれば周りの友達や大人、または広く社会に向けて訴えたいことや伝えたい事や知って欲しいことなどがある。それを絵に表してみようとする試みである。制作の方法を伝える際、表したいものを別の形や色に置き換えて表現する抽象表現も簡単に学習している。
・素材作りの際、長方形の紙だけでなく、いろいろな形に切った画用紙を用意した。これは、この画用紙の形を絵に使うという意味ではなく、形によって色や模様を付ける際、発想が広がることを期待したものである。
・四つ切画用紙に表していく段階では、手順は子ども達に任している。先に背景を塗ってもいいし、先に何かを描いても良い。また、先に素材を貼り付けても良い。
・四つ切画用紙に表していく際、代表的な構図例をあげて、構図について触れている。画面をどのように使っていくかの参考になったようで、構図例をヒントに自分なりの構図で表現する姿がみられた。
・素材の紙は絵の具が乾く際にどうしても反りが出る。これをそのまま貼ろうとすると、木工ボンドを使っていても端が浮き上がってしまう。この反りは、素材の紙の裏(伸びている方)を机の角などに当ててしごく様にしてこすると表(縮んでいる方)が伸びて無くすことができる。こうして、紙の反りを取り除いてから貼るようにするときれいにかつ簡単に貼れる。
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