図工美術で棒人間はタブー視されているかもしれませんが、ここではあえて棒人間を使って図工の授業をしてみる提案をしたいと思います。ただ、ここで大切なことがひとつあります。それは、棒人間を作るための授業をするのではないということです。棒人間は確かに作りますが、作ることが大切なのではなくて、作ってからが大事です。作った棒人間を活用して授業をする、これをこのページで提案させて頂きたいと思います。
制作方法と指導の参考になるポイントを動画で解説
実際に作品を作りながら動画でポイントを詳しく解説しています。ぜひご覧下さい。
題材について
【用具材料】
紙粘土(少量) 粘土ベラ
ペットボトルキャップ(1個)
マッチ棒(2本)
色を付ける場合(絵の具 マーカー等)
【活動時間-2時間~6時間 対象-3.4年】
1.棒人間を作る(1時間)
2.棒人間を使った活動をする(1~5時間)
(棒人間を使って行う活動により時間は変わります。)
【めあて】
棒人間を使って行う活動によりめあては変わります。
【評価】
棒人間を使って行う活動により評価は変わります。
棒人間を作る
ペットボトルキャップに粘土を詰めたら、キャップにくっつけるようにして、マッチ棒を2本粘土にさします。
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マッチ棒をかたむけて、バツのような形にします。マッチ棒が重なった部分を巻くようにして、粘土を付けます。
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体の上に小さく丸めた粘土の頭をのせて棒人間の完成です。
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顔をかく場合は、マーカーを使います。頭が取れたり、粘土の形が変わったりするので、ペン先をこすらないで、ペン先を軽く押し当てる気持ちでかきます。
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棒人間を活用する
ここからは、棒人間を使ってできる授業を考えてみたいと思います。たとえば、校舎内の風景や校庭の自然の中に棒人間を置いてタブレットで写真をとってみるのはいかがでしょうか。まわりの景色の中に棒人間を置くことで、今まで何気なく見てきたものに新たな気づきを得るかもしれません。タブレットで撮影した写真をクラスで鑑賞することで、それぞれの感性を共有できるでしょう。
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工作に棒人間を使うこともできます。ダンボール箱や紙箱を利用して家や部屋を作る工作に利用するのはどうでしょう。棒人間があることで、作りたい部屋のイメージが広がるのではないでしょうか。
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絵に利用することもできるかもしれません。画用紙の上に棒人間を立たせて、そこから広がるイメージを絵に表すといった具合です。
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補足
・棒人間を作るところまでは、子ども達の感性や創意工夫は何も発揮されていません。この棒人間を使ってどのようにアイデアを膨らませていくか、という部分になって本当の図工の学習になります。あくまで、棒人間は発想を引き出すためのサブ的な要素ですので、棒人間が主となるような授業構成は避けていただくようにお願いします。
・棒人間に色をつけない場合は問題ありませんが、棒人間を作る際に一番難しいのは、紙粘土に絵の具を混ぜ込むことです。使う粘土が少な過ぎて、粘土の量に応じた絵の具の量にするのがとても難しです。そこで、教師があらかじめ数色の色粘土を作っておくのがいいのではないでしょうか。教材準備の時間が確保しにくい場合は、色の付いた紙粘土もありますので、そちらを利用するのもいい方法だと思います。
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