小学校の図画工作の授業や教材研究で活用していただけるように制作した動画です。ここでは、準備が簡単ですぐにでも実践できる素材「厚紙」を使った造形遊びを取り上げています。先生の行う準備は、厚紙を短く細く切った素材を用意するだけです。後は、子ども達に何ができるかと問いかけることで、子ども達がいろいろな活動を思い付くでしょう。

造形遊びを楽しもう「細く短い厚紙」!

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簡単に手に入る素材でできる造形遊び

 造形遊びをするためには、そのための素材であったり、場所であったりが必要になります。素材としては、紙コップやペットボトルキャップ、割りばし、新聞、ダンボールなどいろいろ考えられます。また、場所は、砂場であったり、校庭であったり、廊下であったりとその場所との関係を考えるのも造形遊びの大切な要素です。ただ、ペットボトルキャップやダンボールなどは、事前にある程度の時間をかけないと集まらない素材だと言えるでしょう。ですので、授業の実施計画を早めに決めて、それに合わせて素材を準備しておく必要があります。また、場所についても、体育やその他の教科で使用する場所であったら、使用時間の調整が必要になります。こういったことがあって、造形遊びがついつい後回しにされてしまっている場合もあるのではないでしょうか。
 そこで、ここでは、簡単な素材で楽しめる造形遊びを紹介しようと思います。机の上でできるので、場所との関りはこの題材では考えないことにします。ここで使うのは厚紙です。ある程度の硬さがあればいいので、どのような紙でもかまいません。紙を綴る時の表紙に使う厚紙、板目表紙(綴込表紙)か、白ボール紙(裏が灰色になったものが多い)などを使うといいと思いますが、なければ画用紙でも可能です。それより薄いコピー用紙などは、簡単に曲げたり折ったりができるので、工作的な形作りに向かいやすく今回のような活動にはあまり向かないでしょう。
 板目表紙に比べると白ボール紙の方が安価に手に入ると思います。これを1cm×7cm程度に切るわけですが、大量に必要なので、重ねて裁断機で細かく切り分けていくのが早いでしょう。大きさは、無駄が出ず、切りやすく、子どもが扱い易い大きさであれば、少しぐらい大きくても小さくてもかまいません。
細く短い厚紙で造形遊び

私が厚紙を用意した方法

 少し話が逸れますが、私が厚紙を用意した方法と、この題材を思い付いた経緯をお話しておきたいと思います。私が勤務していた小学校では展覧会があって、その時には四つ切り画用紙を白ボール紙の台紙に貼って展示します。 その台紙は4つ切り画用紙よりすこし大き目のものですが、この台紙は教材業者に納品してもらっています。ところで、業者はこの台紙をどのように準備しているのでしょうか。4つ切り画用紙というのは、全判の画用紙を4つに切ったものです。画用紙の全判(四六判)は788×1091mm、白ボール紙の全判(L判)は、800×1100mmで、白ボール紙の方が若干大きいものの、ほとんどその大きさは変わりません。この時、台紙には画用紙の周りに数センチの余白が必要ですから、画用紙が全紙から4枚取れたとしても、白ボール紙全判からは4枚取ることはできません。それどころか全判から台紙を取ろうとすると2枚しかとれないことになります。あまりに無駄にする部分が多いので全判からではなく、もっと大きな紙の状態から切っていると思いますが、いずれにしても丁度半分にできるといった長さでない限り、切れ端がでるはずです。
 そこで、私は台紙を注文する際に、カットする過程で出た切れ端も捨てずに納品してもらっていました。その切れ端が今回の造形遊びの素材になっています。この切れ端、幅が約70mmで長さが600mm程度ありました。全校生分の台紙の副産物ですので、1回の展覧会で結構な量が集まります。工作の材料などに使っていましたが、今回この切れ端をそのまま材料として渡すのではなく、細かく切れば、造形遊びの素材として使えるのではないかと考えた訳です。という訳で、素材を準備するのにかかった費用は0円です。このように白ボール紙に限らず、普段使っているものの中にも、納品された時には、捨てられている端材があるのかもしれません。そういったものの中で、造形に使える物は、確保するようにしておくと役に立つと思います。
細く短い厚紙で造形遊び

厚紙を使ってどんなことができそうか

 動画の中では、並べる、重ねる、貼る、立体にするといった活動を取り上げていますが、紹介した方法に囚われないようにしてください。動画はあくまで教材研究や造形遊びの1提案として視聴していだくことを念頭に作成しております。そのため、子ども達に見せて手本にするような使い方は避けていただきたいと思っています。というもの、動画を子ども達がみてしまうと、多かれ少なかれ影響を受けてしまうからです。技能を紹介する動画は、用具の使い方を知って、それを見本にするという視聴方法が有効だと思いますが、今回のように活動を自分で考えることを大切にしたい場面では、授業での動画の視聴はおすすめできません。
 ところで、授業で取り組まなくても、こういった厚紙をクラスに常備しておくのも面白いと思います。雨の日の休み時間などに自由に使って良い事にしておくと、日ごろから造形に親しみを持ついい機会になるでしょう。 細く短い厚紙で造形遊び
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授業を行う上で

 厚紙を接着する場合、動画の中では「カネダイン」という化学接着剤を使用していますが、これはボンドや糊に比べて、手早く接着できるためです。このような短時間に接着できるものがあればいいと思いますが、なくてもセロハンテープかホッチキスを使えば、すぐに付けることができます。ボンドやセロハンテープ、ホッチキス、のりなど接着に必要な用具をいくつか挙げておいて、使いやすい物を子どもに選ばせて使わせるというのもいいと思います。
 ところで、はさみやカッターナイフを使った子ども自身による厚紙の加工についてですが、なるべく行わせないで実施するのがいいでしょう。(可能なら厚紙を折り曲げることもしない方がいいでしょう。)はさみなどで切ってもいいことにすると、長方形の厚紙という制約がなくなりますので、造形あそびというより、紙工作のようになってしまいます。例えば、厚紙を並べてセロハンテープで留めて1枚の紙のようにすることもできますし、それをウサギの形に切り抜くこともできます。そうすると、わざわざ細長い厚紙を使っている良さはなくなります。細く切られた紙を1枚の紙の状態に戻すような使い方もひとつのアイディアだと考えるならはさみを使わせてもいいかもしれませんが、長方形の素材を活かした形を考えることはできにくくなります。
 いずれにしても、紙という慣れ親しんだ素材で行う造形遊びです。厚紙を切ったり折ったりしないことだけを確認したら、子ども達の自由な発想に任せてみましょう。動画には無かったような斬新なアイディアが出てくるかもしれません。厚紙とそれをまとめて切れる裁断機があれば簡単に準備ができる造形遊びです。ぜひ、一度取り組んでみてください。
 このページでは、準備が簡単で気軽に取り組める造形遊びとして、細く短く切った厚紙を使う題材を紹介しました。お役に立てれば幸いです。

造形遊びを楽しもう「細く短い厚紙」!

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