水で濡らして形を変えると、そのままの形に固まる不思議な素材があります。このページでは、この素材を使った立体題材の提案をしています。
制作方法と指導の参考になるポイントを動画で解説
素材の特徴や使い勝手の解説、実際に作品を作る様子を動画でご覧いただけます。
題材について
【用具材料】
かたまるのすけ1枚 ハサミ (カッターナイフ カッターマット)
筆洗 新聞紙 タオル(ぞうきん)ボンド
【活動時間-4時間 対象-5.6年】
1.素材を好きな形に切る(0.5時間)
2.紙を濡らして形を変える(1.5時間)
3.紙を接着して立体に表す(2時間)
【めあて】
いいと思う形に紙を固めたり、固まった形の良さを見つけたりしながら、立体に表す。
【評価】
乾くと固まる紙の特徴を活かしながら、形を工夫して立体に表現することができたか。
「かたまるのすけ」を使った立体
これが乾くと固まる「かたまるのすけ」という商品です。パッケージの中に300×275mmの紙が5枚入っています。これをひとり1枚使います。
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ハサミで好きな形に切っていきます。元になる形を大き目に作りたいので、半分から3分の1ぐらいの紙を一枚作っておきます。残りはどのような大きさでもかまわないので、好きに切っていきます。
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紙が硬いので複雑な形は難しいですが、単純な図形ならカッターナイフで切ることができます。和紙のような見た目からは少し意外な感じですが、表面が滑らかで、刃先が滑りやすいので安全面には注意が必要です。
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湿らせて、紙の形を変えてみます。試しに小さく巻いてみました。
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手を離すと巻いた紙が広がってしまいました。固まるといっても乾いた時なので、変えた形にそのまま固まるという訳ではありません。
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形を変えた紙が固まったところです。乾いてしまえば、手で広げても固まった形に戻ります。
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大きなパーツに小さなパーツを接着していきます。乾いた紙は、固まった形に戻ろうとする力も強いので、ちょっと引っ張ったり、曲げたりして接着すると外れやすいようです。そこで可能なら、接着剤を木工ボンドから粘り気の強いボンドタッチやプッシュボンドにするとより活動しやすいでしょう。
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形の面白さやバランスを考えながら立体を作っていきます。
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補足
・この素材を活かした活動という点では、色は塗らなくてもいいと思います。ですが、この素材に絵の具で色をぬることは可能です。出来上がった作品に塗る場合、極端に水を含ませ過ぎなければ形が崩れることはありません。ただ、今回の活動では、形が複雑になるので、全体に色を付けるというよりは、部分的に塗った方がいいでしょう。
・全体に色を付ける場合は、スプレーボトルに入れたカラーインクを吹き付けるのもいいかもしれません。
・絵の具で色をつけるのとは違いますが、素材が光を通すので、LEDライトを使って、ランプシェードのように色づかせる方法もあります。
・形を変える前に色を付けるのであれば、アクリル絵の具を使ってください。この場合、水を使って紙の形を変える前に、絵の具は完全に乾燥させておく必要があります。
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