好きな形に板を切り、切り込みを入れて板どうしをつなぎます。切り込みの角度の関係を90度にすると直線状にならず、輪になってつながるので、立体的な形を作りやすくなります。板と板をどのようにつないでいくか、切り込みの場所をどこにするか、板の形をどうするかなどによって、作品の形が違ってきます。いろいろと自分なりの工夫ができる木工作です。
形をつないでの題材概要
【用具材料-材料費450円程度】
シナベニヤ300mm×225mm×4mm 3枚
方眼プリント
【制作手順-9時間】
1.方眼紙に切る形を描き、1枚目の板を9等分する(2時間)
2.3枚重ねで板を形に切り、切り込みを入れる(2時間)
3.台の板を切り、仮組したものをバラバラにしてアクリル絵の具で色を塗る(2時間)
4.組み立て残った板で飾りや形の工夫をする(3時間)
【めあて】
板が切り込みでつながる面白さを感じ、板の形や組み合わせを工夫して立体的な形を作る。
【評価】
板の形や組み合わせ、色などをを工夫して立体的なつながる形を作ることができたか。
形をつないでの制作過程
方眼に組み合わせる形を描く
板を9等分にするための線をかく
電動糸鋸で板を9等分する
3まいをひと組にして
方眼紙に描いた図案をテープで板に留める
3枚を一度に切る
やすりをかける
同じ図案でもう3枚を切る場合は先ほど使ったものを貼る
切り込み用の紙と形に切れた板
もう一度3枚を一組にして、切り込み用の紙を板に貼り、電動糸鋸で切る。
出来上がった形(二つの切り込みの関係が90度になっている)
切り込みどうしを組み合わせて仮組みしてみる
組み合わせる向きや順番で出来上がる形が変わる
アクリル絵の具で形の板に色を塗る
台になる部分も好きな形に切って色を塗る
切り込みにボンドを入れて接着する
残った板で飾りを作る
飾りにも色を塗って
作品に加える
色と形を工夫しながら
立体感を出したり、形を足したりする
完成作品
完成作品
完成作品
完成作品
完成作品
完成作品
形をつないでの詳細
・切り込みで組み合わせることで、板をつないで、立体的な造形を作る工作である。
・ひとつの板に入れる切り込みの関係を90度程度にすることで、板が輪を作るようにつながる。あるところで向きを変えると、上に立ち上がるようになったり、潜り込むようになったりするので、つながってできる形を考えながら組み合わせていく。
・板を等分する場合の大きさを測る時間や手間を省くため、方眼紙の(3)に等分線を入れている。板をプリントの上に置いて、太実線をつなぐと9等分できる。
・板を9等分して、そのうちの3枚を同じ型紙で切る。これで同じ形の板が3枚できる。(それ以上の枚数になると厚くなって、切りにくくなるので3枚重ねとした)同じ形は、3枚でも6枚でも9枚でも良いが、ひとつの型紙で2度目以降を切る場合は、一度目で型紙も板と一緒に切れてしまうので、その切れた型紙を使うか、新しく型紙を作るかしなくてはならない。
・切り込みは、板を当てて鉛筆で描いてもいいが、この題材では切り込みが多くなるので、切り込みが印刷された紙を板にテープで留めて切っている。
・板の色はアクリル絵の具をスポンジを使って塗る。細かい部分は、筆を使う。絵の具が乾いてから、模様などは、アクリル絵の具を重ねるか、マーカーを使う。
・土台の形にもよるが、300mm×225mmの板3枚のうち、9等分したものと土台とで、3分の2程度を使っている。残りの3分の1で、形の工夫をする。形の工夫は、「さらに形をつなぐ」「重ねて厚みを加える」「付け足す形を作る」の3つが考えられる。
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