クネクネの木 カクカクの木

クネクネの木カクカクの木 平面

 奇妙で面白い形の木を描く「クネクネの木カクカクの木」という題材を紹介します。これは、小学校図工の3年生、4年生向けの絵に表す題材で、楽しく描きながら絵の具の筆の技能を上達させることができます。木を描くだけなら1~2時間でできる題材ですが、どのように指導するかで時間数は変わってきますので、指導計画に応じて時間配分はお考えください。

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クネクネの木 カクカクの木を動画で解説

 このページの内容を動画で詳しく解説しています。写真では伝わりにくい筆の動きなどもよくわかると思います。前半が授業の導入時に児童が視聴できる内容に、後半が指導者向けの解説となっています。

題材のめあてとポイント

 この題材は、筆の動きをコントロールしながら、形を工夫した線を描くことをめあてとした題材です。ですので、技能的には、筆先を揃えたり、思う方向に動かしたりする筆を扱う能力の向上を期待したものです。ですが、線の濃さを一定にしたり、かすれさせたりしないためには、絵の具の水加減や筆につける量なども関係してきます。ですので、絵の具の扱い方を濃さや水加減に焦点を当てて指導したい場合にも有効な題材だと思います。

クネクネの木カクカクの木

 筆の動きをコントロールする場合、曲げたいところで曲げることができたり、まっすぐに描きたいところではまっすぐにかけたりすることが必要ですが、それは筆をゆっくり動かさないと意識できません。そこで「ゆっくりかく」ことがこの題材のポイントになります。ゆっくり動くことで筆のコントロールを意識できますし、向きを考えながら動かすことで形の工夫もできます。

クネクネの木カクカクの木
筆は細い線も描けるように立てて持つのがいい

背景の色について考える

 次に色についてです。背景に色を塗らず、木だけを描くのも全く問題ありません。ただ背景を塗りたい場合は、木を避けながら色を塗るのは難しいため、指導計画段階でどうするか考えておいた方がいいでしょう。この題材で背景を塗るには3つの方法があると思います。

 ひとつは木を描く前に背景に色を塗っておく方法です。この場合、ローラー遊びなどで色を付けた画用紙でもいいでしょうし、水を多めにした絵の具でさっと塗っておくのもいいでしょう。

クネクネの木カクカクの木

 2つ目の方法は、木を描く絵の具に水彩絵の具ではなく、アクリル絵の具を使う方法です。水彩絵の具は、木を描いた上から、水気を加えると流れ出してしまいますので、背景を上から塗ろうとすると、滲んだり濁ったりします。しかし、アクリル絵の具は乾くと耐水性になりますので、背景を上から塗っても大丈夫です。ただし、木が隠れてしまわない程度に薄く塗る必要があります。

 3つ目の方法は、水分を含まない塗料を使うことです。例えば、パステルやチョーク、色鉛筆などが考えられます。パステルやチョークの場合は粉にしてティッシュペーパーなどで画用紙にこすりつけていくのがお勧めです。

クネクネの木カクカクの木

 木を元に想像を広げる

 最後に養う資質能力を増やす指導計画について考えておきたいと思います。この題材のめあてである筆をコントロールしたり形を工夫したりというのは、主に技能に関する資質能力です。ですので、木を描くだけでは、技能的な要素の強い題材で終わります。しかし、ここで描いたクネクネの木、カクカクの木は、想像力を膨らますキッカケとして利用できます。

 どういうことかというと、描いたその木の周りには、何がいるのか、何があるのか、その木はどんな所に生えているのか、山の中なのか、砂漠の真ん中なのか、雲の上なのか、海の底なのか、そういったことを考えるとどんどんイメージは広がります。

クネクネの木カクカクの木

 このように、最初に描いた木をキッカケに周りの様子を考え描いていくことで、発想構想の資質能力を伸ばしていくことができます。なので、木を描いただけで終わってしまうのは、少し勿体無いように思います。ですので、この題材を授業で取り入れられる際には、木を描くだけで終わるのではなく、そこからイメージを広げられるような授業の流れを考えて指導計画を立てるのはどうでしょうか。

いかがでしたでしょうか。このページでは、筆をコントロールしながら曲線や直線の形を工夫しながら木を描く題材、「クネクネの木、カクカクの木」をご紹介しました。この題材がみなさんのお役に立てば幸いです。

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