造形遊びのススメ

造形遊びのススメ 記事

 図工の教科書を開いて、「造形遊びってなんだかただ遊んでいるだけに見える」「どう指導すればいいか分からない」と戸惑った経験はありませんか?特に1年生の教科書には造形遊びの題材が多く、扱い方に悩む先生も少なくありません。

 そこでこのページでは、造形遊びがなぜ必要なのかという「意義」から、特別な準備をしなくても明日からできる「具体的な指導法」までを分かりやすく解説します。「立派な作品を作らせなければ」というプレッシャーを手放し、授業を成功させるヒントをご紹介します。

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造形遊びを成功に導く3つのポイント

 造形遊びを単なるレクリエーションで終わらせず、豊かな学びの時間にするためのポイントは、1 意義を理解する 2 環境をデザインする 3 気づきを価値づける の3つです。

1 遊びを学びに変える「造形遊び」の意義

 1年生に造形遊びが多い背景には、「スタートカリキュラム」という考え方があります。園での「遊びを通した学び」と小学校の「教科の学習」をスムーズにつなぐ架け橋としての役割です。遊びという入り口から、気づかないうちに造形的な視点を身につけていきます。

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 そして、授業として成立させるためには、「形や色、材料の特徴に気づき発想を広げること」「目的を持った試行錯誤を行うこと」「他者と対話し共有すること」が必要です。これらを通して、複雑化した社会で求められる「正解のない問いに対して自分なりの答えを創り出す能力」を育むことができます。また、子どもたちの瑞々しい感性や本当の主体性に触れ、教師自身が「目指すべき図工の姿」を学べることも隠れた意義と言えます。

2 準備は最小限!身近なもので環境をデザイン

 造形遊びにおいて、教師の役割は「教える人」ではなく「環境のデザイナー」です。教科書を見ると準備が大変そうに見えますが、特別な材料を揃える必要はありません。身近なもので立派な造形遊びになります。

 例えば、自分の筆箱や教科書を床に「並べる」。校庭に出て落ち葉や枝を「集める」。処分に困っている印刷ミスのプリント用紙を細く切って「つなぐ」。授業が始まる前に、これらを「どうぞ自由に使っていいよ」と魅力的に配置し、広い場所を確保する。これだけで、授業の8割は成功です。

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3 「何を作っているの?」はNG!気づきを価値づける

 活動中、教師は素敵な発見を探す「カメラマン」になってください。この時、「何を作っているの?」と聞くのは避けましょう。造形遊びの最中、子どもはまだ形を作っているのではなく、材料と対話している段階だからです。

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 代わりに、「その感覚、面白いね!」「そこに気づいたの、すごい発見だね!」と、子どもの気づきそのものを価値づける言葉をかけてみましょう。また、造形遊びは持ち帰る作品がないことも多いため、タブレット等で写真を撮って最後に共有する時間を設けるのがおすすめです。保護者へも、学級通信などで「遊びの中にどんな学びがあったか」を言語化して伝えると、造形遊びの価値がしっかりと伝わります。

 造形遊びは、子どもたちが自分たちの力で世界を面白く変えられると実感できる、贅沢な学習の時間です。ぜひ、先生自身が子どもたちの発見に一緒に驚き、楽しんでみてください。

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