切れ味を重視したカッターナイフの管理

カッターナイフの管理 基本

 カッターナイフは小学校低学年の図工で扱うことになっている刃物です。同じ刃物でも、ハサミは入学時に個人持ちのものを購入していることが多いのに対して、カッターナイフは学校保管のものを使われることが多いのではないでしょうか。個人持ちのものは、使う頻度が限られますので、それほど悪くなることはないでしょうが、学校保管のものは気を付けておかないと状態が悪くなっているものを使用し続けることになりがちです。このページでは、カッターナイフを取り上げ、その管理について考えてみたいと思います。

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 カッターナイフの刃は思った以上に劣化しやすい

 カッターナイフの刃はどういった時に折ったり交換したりされるでしょうか。「切りにくいと思った時に刃を折る」とか「錆びていたら刃を変える」とかでしょうか。「刃を折った記憶がない」「切れなくなったら本体を新しいのに買い替える」なんて方もいらっしゃるかもしれません。

 刃は使っていると、刃の先、尖った所が悪くなります。そこで、刃を折って、その悪くなった部分を取り除けるようにしたのがカッターナイフです。折ることで、再び切れ味が復活する仕組みです。

 ところが、意外にも刃を折っても切れるようにならないということが、往々にして起こります。それは、先端以外にも劣化が及んでいるためです。

 動画「刃を折ることで、カッターナイフの切れ味は復活するのか」

 実際に刃を折っても切れるようにならないことを簡単な実験を交えながら動画で解説しております。5分程ですので、ぜひご覧ください。

学校でのカッターナイフ管理をどうするか

定期的に刃を交換する

 学校では、1クラス分から2クラス分のカッターナイフを購入して、必要な時期に図工室や用具室から借り出すといった運用をされているところが多いのではないでしょうか。使用頻度にもよりますが、何年も刃を交換せずに使っているのは、明らかに問題です。極端な場合、刃に錆が付いているものを使用されている場合もあるようです。確かにカッターナイフの刃は、意外に錆びやすく、刃の切れる部分はきれいな状態のままということもよくあるので、使い続けたい気持ちは理解できます。しかし、錆の浮いた刃は全体が劣化しています。切れ味が落ちていますので、まだ一度も刃を折っていなかったとしても交換した方がいいでしょう。

 カッターナイフの刃は使い始めると時間とともに切れなくなっていきます。消費期限のある生鮮食品のようなものと考えて、定期的に全部の刃を交換されることをお勧めします。替え刃は50枚入りもあります。こういった商品を購入されると交換にかかる費用もそれほど負担にならないのではないでしょうか。

 刃の総替えは学校の実情に合わせて行えばいいと思いますが、私は年に一度、刃を総替えして、年度途中は悪くなったものから交換する方法で運営していました。

時間の初めに刃を折る

 カッターナイフを主にした題材の場合は、その時間が終わるころには、刃先がかなり傷んでいます。そこで、次のクラスで使い始める前に、刃を折ってから使い始めるようにするといいと思います。カッターナイフには折り具がついているものが多いですが、それを使わず、ラジオペンチなどで刃を挟んで折るのことをお勧めします。

 具体的には、刃をひとめもり分だして、その出た部分をラジオペンチではさんで、カッターナイフについている溝を広げるように曲げます。折った刃はそのまま瓶などに入れるといいでしょう。こうすれば折った刃に触れることなく安全に刃を折ることができます。この方法なら、低学年でも1度指導して自分でやってみれば、あとはひとりで折ることができるようになるはずです。

カッターナイフの管理

 ある程度カッターナイフに慣れてきて、切れ味の良い悪いが自分で分かるようになれば、刃を折るタイミングを子どもに任せることもできるようになります。時間の初めに刃を折って、それ以外には刃を折ってはいけないということではなく、自分で判断できるようになることをめざしましょう。

返却がひとめで分かる工夫をする

 最後にカッターナイフの切れ味とは直接関係ありませんが、カッターナイフの紛失や持ち出しを防ぐ管理について考えておきたいと思います。使う前に何本あって使用後もその本数が返却されているかの確認は必要です。悪気はなくても、うっかり持ち出したものがあるとケガをしたりさせたりする可能性もあります。

 一番わかりやすいのは、箱をいくつのマスに区切って、そのマスの中にカッターナイフを差し込んでいく、もしくは箱に穴をあけて、その穴に入れていくというのでもいいでしょう。いずれにしても本数がひとめで分かるようにしておくと紛失を防ぐことができます。

カッターナイフの管理

それでは、このページのまとめです。

・カッターナイフの刃は劣化しやすいので定期的に交換する

・子ども達に刃を折らせる

・本数がわかるように管理する

 

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