図工の発想力を伸ばす5つの方法

発想力をのばす5つの方法記事

 絵を描く授業や工作を作る授業を行った時に、多くの子ども達が同じような絵を描いたり、同じような工作を作ったりしたという経験はありませんか。もっと自由に発想してほしいのに、もっといろいろなアイデアを出してほしいのに、なんだかどれも似たりよったりで、面白みに欠けると感じるような場合がありますよね。このページでは、そんな授業にならないためにどのように手立てをすればいいのかについて考えていきたいと思います。

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発想構想の資質能力をのばすには

子ども達がイメージを広げながら活動したり、いろいろなアイデアを試しながら作ったりできる授業のための手立てを5つに整理して解説します。

言葉でイメージを広げる

 活動に取り掛かる前に、題材名やそれに関連したものから、言葉でイメージを広げてみましょう。 例えば「不思議な花」という題名で想像した花を描く題材を想定してみます。不思議な花はどこに咲いているのか、どんなふうに咲いているのか、まわりには誰がいるのか、いつ咲くのかなどを考えさせるような問いを投げかけるのはどうでしょう。咲いている場所であったり、花そのものであったり、まわりの様子であったり、季節や時間であったりのイメージが広がります。

資料を活用する

 私たちは、花はこんな形、星はこんな形、木はこんなかたちというような、慣れ親しんだイメージがあります。このパターン化された絵から抜け出して、イメージを広げるためには、写真などの視覚的な資料が有効です。例えば、花の形にしても自然界には様々な形の花があります。また、木の形にしても同様です。写真の花は実際に存在する花なので、不思議な花でもなんでもありません。不思議な花ならもっと形を工夫しないといけないと子ども達も考えるはずです。

花の写真

 色に関しても写真は有効です。例えば、空というと青空や白い雲をイメージする子が多いと思います。しかし、実際には時間帯や場所、天候によっても随分空の色は変わります。これらの写真を見ることで、空の色を塗る時に、青や白にこだわらずもっと多くの色を使うことができるようになります。

発想力をのばす5つの方法

仕掛けを用意する

 画材や材料に何か発想のキッカケを作っておく、もしくは、発想のキッカケになるものを先に作ってから本制作に入ることで、イメージを広げることができます。

 たとえば、画用紙を長方形ではなく台形に切っておくというのはどうでしょう。いつもの形と違うだけで、何か面白そうな感じがしませんか。他にも、用紙の形を変える仕掛けはいろいろと考えられます。周りを手で破いたり、すきな形に切ってみたりするのも面白いでしょう。

発想力をのばす5つの方法

 教科書では、種を作って画用紙に貼り付け、そこから不思議な花を描いていく題材や、写真や絵画の一部を貼って、そこからイメージを広げていく題材などが取り上げられています。これらも発想広げるための仕掛けといえるでしょう。

題材を選ぶ

 4つ目は題材そのものが発想の広がるものになっているかどうかということです。題材自体がイメージを広げにくいものであっては、いくら手立てしたとしても好ましい結果にならないでしょう。しかも、大人がいろいろな発想ができそうだと考えていても、子どもにとってはとても難しいものであったりするので要注意です。

 一例を挙げると、龍や鬼のような想像上の生き物を描く題材がそうです。架空の生き物なので自由に発想できそうと考えがちですが、好き勝手に描いたら誰もそれを龍だとか鬼だとかとは認めてくれないでしょう。龍はこのような形、鬼はこのような形といったイメージが人々の中にあるために、そこを描けないと龍や鬼として成立しません。イメージの出来上がっている想像上のものは意外に難しいことは覚えておきましょう。

発想力をのばす5つの方法

子どもに任せる

 ここまでと、全く逆のようなことを言うようですが、あれこれ指導しないで授業を行ってみましょう。

 子どもを信じて子どもに任せてみるのは、自分で考え、自分で表現することです。何もかも自分で考えていくわけですから、その学習形態そのものが思考判断表現力を高める、つまり発想や構想の資質能力を高めていくものだと言えます。

 確かに色々と教師の指導が入る授業に比べると、完成する作品のクオリティは低いかもしれません。しかし、こういった経験も積んでいかないと、先生が指導しないと何も表現できない子どもになります。

 この子どもに任せる授業はそれまでの学習の集大成です。日頃、いろいろな手立てや仕掛けで資質能力を育てているからこそ、子ども達もあの手この手で活動することができます。子どもに任せる授業をバランスよく取り入れてみることで、子どもの資質能力を向上させることができます。

まとめ

 資質能力を伸ばす方法は他にもいろいろ考えられると思います。ここでの話を参考に、自分なりの方法を見つけていって頂ければと思います。それでは、まとめです。

発想構想の資質能力を伸ばす5つの方法

1.言葉でイメージを広げる
2.資料を活用する
3.仕掛けを用意する
4.題材を選ぶ
5.子どもに任せる

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